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SACDサラウンド・レビュー(860) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Haydn
String Quartets Op.76 Nos.1-3
BIS2348
Chiaroscuro Quartet
録音 2017年12月
BIS

ハイドン:
・弦楽四重奏曲第60番 ト長調 Op.76,No.1, Hob.III:75
・弦楽四重奏曲第61番 ニ短調 「5度」Op.76,No.2, Hob.III:76
・弦楽四重奏曲第62番 ハ長調 「皇帝」Op.76,No.3, Hob.III:77

キアロスクーロ弦楽四重奏団(Chiaroscuro Quartet)は1stVnのロシア生まれのアリーナ・イブラギモヴァを中心に2005年に結成された。絵画の「明暗法」を意味する名の通り、現代楽器にガット弦を張り、チェロ以外の3人は立って演奏。近年の主な活動は、エジンバラ国際音楽祭のデビュー、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダの演奏会、ロンドンの新しい室内楽会場ワナメイカー劇場での演奏会。2013年、ブレーメン音楽祭に共催しているドイツのラジオ放送局のフェルデ賞を受賞、このブレーメン音楽祭には2014年夏にそのオープニングナイトコンサートで再出演が約束されている。この他に、ロンドンのウィグモア・ホール、ヨーク古楽センター、パリのルーヴル・オーディトーリアム、エクサンプロバンスのデ・ジュ・ドゥ・ポーム劇場、ディジョン劇場、リスボンのグルベキアン財団、オールドバラで演奏する。最近では2019年4月に来日し、王子ホールなどで演奏した。
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キアロスクーロ四重奏団による、太陽㈣重奏曲集のOp.20に続くハイドン第3弾で、Op.76の前半の3曲。
各楽器はそれぞれの位置に良く定位している。特にイブラギモヴァのVnはクリアな響きを伴っている。サラウンドスピーカーからの音はマイクを少し遠目に配置し、アンビエンスな音を捉えている。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(859) [サラウンド・サウンド・レビュー]

JS Bach Markus Passion.jpg
J.S. Bach
Markus Passion
AVSA9931(2 Disks)
La Capella Reial de Catalunya
Jordi Savall/Le Concert des Nations
録音 2018年3月
Alia Vox


J.S.バッハ:マルコ受難曲 BWV247

ジョルディ・サヴァール(Jordi Savall,1941~)はスペイン東北部カタルーニャ州バルセロナ県イグアラーダに生まれ。6歳から同市教会の聖歌隊で児童歌手となり、やがてチェロの勉強をはじめ、バーゼル・スコラ・カントルムでヴィオラ・ダ・ガンバを学ぶ。1974年にオリジナル楽器使用のエスペリオンXX(現エスペリオンXXI)を設立。ルネサンスやバロックなどの作品を得意とするが、近年19世紀の音楽も演奏している。

ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ(La Capella Reial de Catalunya)は古楽器を用いるスペインの器楽アンサンブルと声楽のグループ。1987年にヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ジョルディ・サヴァールにより設立。中世、ルネサンス、バロック音楽を主に演奏する。サヴァールによって設立され、指揮を行うピリオド・アンサンブルであるル・コンコンセール・デ・ナシオンとの共演で演奏することが多い。

ル・コンセール・デ・ナシオン(Le Concert des Nations)はジョルディ・サヴァールの主宰するピリオド・アンサンブルで1989年の結成以来、活動の中心をバルセロナに移すと共に、バロック期のスペインないしラテン系諸国の声楽、器楽作品を新鮮な解釈と表現のもとに演奏活動に取り組んでいる。
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残響の豊かなヴェルサイユ宮殿王立礼拝堂でのライヴ録音。ソロ歌手の音像はそれぞれの位置によく定位しており、バックのコーラスは大きく横に広がっている。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスな音と直接音が半々。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(858) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Escales
French Orchestral Works
CHSA5252
John Wilson/Sinfonia of London
録音  2019年1月
    2019年9月(Duruflé)
Chandos

フランスの管弦楽作品集
・エマニュエル・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
・モーリス・デュリュフレ:3つの舞曲 Op.6 (弦楽オーケストラ版)
・サン=サーンス:交響詩「オンファールの糸車」 Op.31
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
・ジャック・イベール:寄港地
・マスネ:歌劇「タイス」 第2幕 瞑想曲
・ラヴェル:スペイン狂詩曲

ジョン・ウィルソン(John Wilson,1972年~)はイギリスの指揮者、編曲家、音楽学者。1994年にジョンウィルソン・オーケストラ(John Wilson Orchestra)を創設。2007年にジョンウィルソン・オーケストラと共にBBCプロムスに出演。2016年よりBBCスコティッシュ・シンフォニーオーケストラ(BBC Scottish Symphony Orchestra)のアソシエイトゲストコンダクター。軽音楽や映画音楽も手掛ける。
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シンフォニア・オブ・ロンドン(Sinfonia of London)は映画音楽やレコーディング・セッションのための専門的なオーケストラとして1955年に設立された。2018年にジョン・ウィルソンが再結成し、その妙技を復活第1弾のアルバム「コルンゴルトの交響曲嬰へ調」で見せた。
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ジョン・ウィルソンとシンフォニア・オブ・ロンドンとのアルバム第2弾。
ダイナミックレンジの大きな録音で、スポットマイクは多用していないと思われ、コンサートホールで聴く音に近く、各楽器間の音のバランスはあまり良くない。サラウンドスピーカーからの音は低めに抑えられており、アンビエンスがメイン。録音場所はロンドン、Kilburn,Church of St Augustine

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(857) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Weber
Der Freischutz
PTC5186788(2 Disks)
Leipzig MDR Radio Choir
Marek Janowski/Frankfurt Radio Symphony Orchestra
録音 2018年11月
PentaTone Classics

ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」J.277 全曲

リーゼ・ダヴィドセン (Lise Davidsen) (ソプラノ)
アンドレアス・シャーガー(Andreas Schager) (テノール)
ソフィア・フォミナ(Sofia Fomina) (ソプラノ)
アラン・ヘルト(Alan Held) (バス・バリトン)
ライプツィヒMDR放送合唱団 Leipzig MDR Radio Choir

マレク・ヤノフスキ(Marek Janowski, 1939年2月~ )は、ポーランド、ワルシャワ出身のドイツの指揮者。少年期にドイツに移り同地で音楽活動を積みあげてきたが、壮年期以降はフランス圏での活動も目立つ。フライブルクやドルトムントの歌劇場で音楽監督を務めた後、欧米各地のオーケストラを指揮している。ベートーヴェンやワーグナー、ブラームス、リヒャルト・シュトラウスを得意とする。 1984年より2000年までフランス放送フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、極めて高い評価を得る。2000年から、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務める。また、2001年から2003年にはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者も兼任していた。2005年よりスイス・ロマンド管弦楽団の音楽監督に就任した。 最近では2019年11月にケルン放送交響楽団とともに来日し公演を行った。
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フランクフルト放送交響楽団( Frankfurt Radio Symphony)は1929年に、南西ドイツ放送局とフランクフルト・オーケストラ演奏協会のオーケストラが合併して設立された。ドイツのフランクフルト市にある、ヘッセン放送協会(hr)所属のオーケストラで、2015年まではhr交響楽団(hr-Sinfonieorchester)と呼ばれていたが、正式名称を「フランクフルト放送交響楽団」に変えた。
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音響空間は左右、奥行方向にも広く、各楽器の音のバランスも良い。合唱は左右に広がっており、ソロの歌手は奥行き感があり、コンサートホールにて生で聴いているようだ。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインで低めに抑えられている。録音場所はフランクフルト、HR ゼンデザール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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