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SACDサラウンド・レビュー(888) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Schubert Music for Violin II.jpg
Schubert
Music for Violin II
BIS2373
Ariadne Daskalakis (violin)
Paolo Giacometti (fortepiano)
録音 2018年2月
BIS

シューベルト:ヴァイオリン作品集2
・ヴァイオリンとピアノのためのロンド ロ短調 Op.70,D.895
・ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ) ニ長調 Op.137,No.1,D.384
・ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ) イ短調 Op.137,No.2,D.385
・ニ重ソナタ イ長調 Op.162,D.574

アリアドネ・ダスカラキス(Ariadne Daskalakis,1969年12月~)はギリシャ移民の両親のもと、ボストンに生まれたアメリカの女性ヴァイオリニスト。シモン・ゴールドベルクやトーマス・ブランディスに師事、1990年代初頭から各地のコンクールで入賞。仲間と2009年にケルンの古楽グループのアンサンブル・ヴィンテージ・ケルン(Ensemble Vintage Koln)を結成。2002年よりケルン音楽大学(Cologne Conservatory of Music and Dance)のヴァイオリン教授。
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パオロ・ジャコメッティ(Paolo Giacometti, 1970年~)はイタリア、ミラノ生まれのピアニスト。幼少期よりオランダに移り住み、アムステルダム・スヴェーリンク音楽院に進む。同音楽院ではヤン・ワインに師事し、首席で卒業。さらに音楽を学ぶ過程で、ジェルギー・シェベックから多大な影響とインスピレーションを受けた。オランダ国内、および国際コンクールで、数々の賞を受賞。現在、ユトレヒト音楽院のピアノ科教授として、後進の指導にも熱意を注いでいる。ピリオド楽器とモダン楽器の両方を弾きこなし、ソロ・ピアニストとしても、また室内楽のメンバーとしても、世界の舞台で活躍している。
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シューベルトのヴァイオリン作品集の第1集に続く第2集。
ヴァイオリンはセンター前寄りに、ピアノはセンター後方に定位している。使用しているピアノが音量の少ないフォルテピアノのためか、少し控え目に聴こえる。サラウンドスピーカーからの音はマイクを遠目にセッティングしてアンビエンスな音を捉えている。使用ヴァイオリンは1754年製ガダニーニ、フォルテピアノは1815年製Salvatore Lagrassa。録音場所はオランダ、Stadsgehoorzaal Leiden

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(887) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Beethoven's Testaments Of 1802.jpg
Beethoven's Testaments Of 1802
2L-160-SACD
Ragnhild Hemsing(Violin)
Tor Espen Aspaas(Piano)
録音 2019年4月,11月
2L

ベートーヴェン 1802年の遺書

ベートーヴェン:
・ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 Op.30-3
・ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 Op.47『クロイツェル』

ラグンヒル・ヘムシング(Ragnhild Hemsing,1988年2月~)はノルウェーの女性ヴァイオリニスト。5歳でヴァイオリンを弾き始め、9歳でオスロのバラットデュエ音楽学校に入学。その後ウイーンでボリス・クシュニール(Boris Kuschnir)に師事した。デクストラムジカ財団(Dextra Musica Foundation)から貸与されている1694年製クレモナを使用している。
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トール・エスペン・アスポース(Tor Espen Aspaas,1971年9月~)はノルウェーのピアニスト。オスロの国立音楽アカデミーでリヴ・グラーセル(Liv Glaser)とイェンス・ハーラル・ブラトリ(Jens Harald Bratlie)に学んだ。ソロピアニストとして活躍するとともに、2007年以来オスロ音楽アカデミー(Norwegian Academy of Music in Oslo)の教授に就いている。
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録音レベルは大きめでヴァイオリンはセンター前寄り、ピアノはやや後方に下がった位置に定位している。ヴァイオリンはクリアでナチュラルな響きを伴っている。小さな教会でのセッション録音で残響の影響はあまり感じない。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音。使用ピアノはトラック6のみスタインウエーDで他はベヒシュタイン、コンサートD282、録音方式はDXD 24bit/352.8kHz、録音場所はオスロ、ソフィエンベルグ教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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SACDサラウンド・レビュー(886) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Brahms, Bartók, Liszt.jpg
Brahms,Bartók,Liszt
BIS2380
Alexandre Kantorow (piano)
録音  2020年1月(Brahms)
    2019年9月(Bartók,Liszt)
BIS

ブラームス/バルトーク/リスト:ピアノ作品集

ブラームス:
・2つの狂詩曲 Op.79 第1番 ロ短調
・ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調 Op.2
バルトーク:狂詩曲 Op.1 BB36a
リスト:19のハンガリー狂詩曲 S244/R106 第11番 イ短調


アレクサンドル・カントロフ(Alexandre Kantorow, 1997年~)パリ生まれのロシアのピアニスト。名ヴァイオリニスト、ジャン=ジャック・カントロフを父にもつ。5歳からピアノを習い始め、パリのスコラ・カントルム音楽院にてIgor Laszkoに師事。その後パリ国立高等音楽院にてフランク・ブラレイ(Frank Braley)、上田晴子(Haruko Ueda)に師事。 16歳のときにナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォニア・ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露し、抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させた。2019年チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門において優勝。

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ピアノは正面の少し下がった位置に定位しており、音像は左右に広がり感がある。サラウンドスピーカーからの音は直接音がメインだが低めに抑えられている。使用ピアノはスタインウエーD。録音場所はパリ、Fonation Louis Vuitton


サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(885) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Franz Liszt Schwanengesang & Quatre Valses oubliees.jpg
Franz Liszt
Schwanengesang & Quatre Valses oubliees
BIS2530
Can Çakmur (piano)
録音 2020年1月
BIS

フランツ・リスト:
・シューベルト - 白鳥の歌 S560/R245
・4つの忘れられたワルツ S215/R37

ジャン・チャクムル(Can Çakmur,1997年~)はトルコ生まれのピアニスト。トルコで学んだ後、パリ・スコラ・カントルム(La Schola Cantorum in Paris )で(Marcella Crudel)に師事、ワイマール・リスト音楽院(Liszt Academy in Weimar)にて(Grigory Gruzman)に師事。2012年ローマ国際ピアノコンクール(Rome International Piano Competition)、2017年スコットランド・ピアノコンクール(Scottish Piano Competition)、2018年第10回浜松国際ピアノコンクールで優勝。
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2018年に優勝した浜松国際で使用したと同じシゲル・カワイのフル コンサート(SK-EX)での収録。ショパンコンクールでカワイのピアノはヤマハに比べて人気がないが、この収録ではその美しい響きを良く捉えている。音像は左右方向の広がりを感じる。録音場所はイギリス、Monmouth,Wyastone Concert Hall

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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