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SACDサラウンド・レビュー(892) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Telemann
Polonoise
PTC5186878
Aisslinn Nosky (violin)
Holland Baroque
録音 2020年8月
Pentatone

テレマン:ポーランド風舞曲集
・ポロネーズ 変ロ長調 TWV 45:2
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポロネーズ ト長調 TWV 45:9
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポロネーズ ト長調 TWV 45:8
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・四重奏曲 変ロ長調TWV 43:B2
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) ニ長調 TWV 55:D12 - 第6曲 トゥールビヨン
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) イ短調 TWV 55:a4 - 第6曲 ポロネーズ
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポロネーズ ニ長調 TWV 45:4
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポロネーズ イ短調 TWV - ポロネーズ イ短調 TWV 45:18
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) ニ長調 「ラ・ガイヤルド」 TWV 55: D13
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)(抜粋)
・四重奏曲(ポーランド協奏曲) 変ロ長調 TWV 43:B3
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポーランド風パルティータ 変ロ長調 TWV 39:1
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・忠実な音楽の師 ニ長調 TWV 41:D4 - ポロネーズ ニ長調
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) ト短調 TWV 55:g4 - 第5曲 ルール
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・四重奏曲(ポーランド協奏曲) ト長調 TWV 43:G7
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ポロネーズ ニ短調 TWV 45:3
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) ニ長調 TWV 55:D3 - 第6曲 Hanaquoise
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ハナック ニ長調 TWV 45:24
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・ハナック ト長調 TWV 45:23
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)
・序曲(組曲) ホ長調 TWV 55:E1 - 第10曲 Hanasky
(J&T. スティーンブリンクによるバロック・アンサンブル編)

アイスリン・ノスキー(Aisslinn Nosky ,1978年7月~)はカナダ、ブリティッシュコロンビア州生まれの女性ヴァイオリニスト。3歳からナナイモ(Nanaimo)のコミュニティ音楽学校(community music school in Nanaimo)でビビアン・プリチャード(Vivian Pritchard)にヴァイオリンを師事。その後、ナナイモ音楽院(Nanaimo Conservatory)で(Heilwig von Königslöw)に10年師事した。8歳でCBCバンクーバー管弦楽団(CBC Vancouver Orchestra)の演奏でソロデビュー。15歳のとき、トロントでローランド・フェニヴス(Lorand Fenyves)に師事し、後に王立音楽院グレングールドスクール(Royal Conservatory of Music's Glenn Gould School)に入学。さらにバンフ芸術創造センター(Banff Centre for the Art)でソロと室内楽の両方を学び、1999年にメトロ弦楽四重奏団(Metro String Quartet)のメンバーとしてのラビニア音楽祭(Ravinia Festival)に参加。2010年にはソリストとしてオーフォードフェスティバル(Orford Festival)とドイツのクラン&ラウム古楽フェスティバル(Klang & Raum early music festival)に出演。
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オランダ・バロック(Holland Baroque) は旧名オランダ・バロック協会(Holland Baroque Society)と称していたオランダの古楽アンサンブル。常任の指揮者を置かずプロジェクトごとに古楽界の名手を招いている若手の古楽器奏者たちの精鋭集団。
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Vn×3,Va×1,Vc×1,Lute×1,Cemb×1の小編成のアンサンブルの演奏。特にソロのヴァイオリンのクリアで伸びのある響きが印象に残った。チェンバロはセンターの少し後方に定位している。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はオランダ、アルンヘム・コンサートホール(Musis Arnhem)

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch


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SACDサラウンド・レビュー(891) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Martinů
Violin Concertos Nos.1 & 2
BIS2457
Frank Peter Zimmermann (violin)
Jakub Hruša/Bamberger Symphoniker
録音  2018年10月(No.1)
    2019年10月(No.2)
BIS

ボフスラフ・マルティヌー:
・ヴァイオリン協奏曲第2番 H.293
・ヴァイオリン協奏曲第1番 H.226
ベーラ・バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ BB124

ボフスラフ・マルティヌー(Bohuslav Martinů,1890年12月~1959年8月)は、チェコ出身の作曲家。7歳からヴァイオリンを習い、12歳の時には弦楽四重奏曲を作曲している。プラハ音楽院に入学したが途中で退学。1919年にはカンタータ「チェコ狂詩曲」でスメタナ賞を受賞し、作曲家としてのデビューを飾った。1923年には奨学金を得て、念願のパリで学ぶこととなり、ルーセルに対位法を学び、フランス六人組やストラヴィンスキーなどの影響を強く受けた作品を作曲した。大変多作な作曲家で400作を残した。6曲の交響曲を始め、様々な楽器のための30曲近くもの協奏曲、11作のオペラをはじめ、あらゆる分野で作曲を行った。

フランク・ペーター・ツィンマーマン(Frank-Peter Zimmermann,1965年2月~)はドイツのデュイスブルク生まれのヴァイオリニスト。ヴァイオリニストの母親から手ほどきを受け5歳からヴァイオリンを始める。なお父親はチェリストであった。1975年、10歳でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を弾いてデビュー。1976年にエッセンのフォルクヴァング音楽院に入学、ヴァレリー・グラドフに師事する。同年には全国青少年音楽家コンクールで優勝して「天才少年出現」として評判になる。その後、ベルリン芸術大学でサシュコ・ガヴリーロフに師事する。1979年、14歳でルツェルン音楽祭に出演。1983年、世界のメジャー・オーケストラや一流指揮者との共演を開始。2008年にはドイツ連邦共和国功労勲章一等功労十字章を受章。2013/14シーズンは、トーンハレ管弦楽団のアーティスト・イン・レジデンスとしてジンマンやフォン・ドホナーニと共にシーズンを通してコンサートを行うとともに、パーチェとのリサイタルやトリオ・ツィンマーマンの演奏会を行っている。使用楽器はPortigon AGのサポートにより、かつてクライスラーが所有していた1711年製ストラディヴァリウス。
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ヤクブ・フルシャ(Jakub Hrůša,1981年7月~ )は、チェコ、ブルノ出身の指揮者。ブルノのギムナジウムに通っていたころは、ピアノとトロンボーンを習っていたが、次第に指揮に興味を持つようになった。その後プラハ芸術アカデミーに進学し、イルジー・ビエロフラーヴェク、ラドミル・エリシュカらに指揮を学んだ。2003年 ロヴロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクール優勝。2008年よりプラハ・フィルハーモニア音楽監督兼首席指揮者、2010年より東京都交響楽団プリンシパル・ゲスト・コンダクター。2016年よりバンベルク交響楽団の首席指揮者に就任。
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バンベルク交響楽団(独: Bamberger Symphoniker- Bayerische Staatsphilharmonie)は、ドイツ・バイエルン州バンベルクに本拠を置くオーケストラである。 前身は、1940年にチェコスロバキア(当時はナチス・ドイツ支配下)のドイツ系住民によって創立されたプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団(Deutschen Philharmonischen Orchesters Prag)である。同楽団は、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの推薦で、ヨーゼフ・カイルベルトを首席指揮者に迎えて活動していた。ドイツの敗戦後の1945年、チェコからドイツへ逃れた(ドイツ人追放)同楽団の楽団員が集結して本楽団を創立した。1946年3月16日、「バンベルク・トーンキュンストラー管弦楽団」として第1回演奏会を開いたが、同年6月1日、「バンベルク交響楽団」に改称した。 歴代の主な首席指揮者はヨーゼフ・カイルベルト、オイゲン・ヨッフム、ホルスト・シュタインなど。2000年からジョナサン・ノットを首席指揮者に迎えており、2012年11月には名誉指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットと共に来日し、公演をサントリーホールなどで行った。2016年よりヤクブ・フルシャが首席指揮者に就任した。
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1ポイントマイクをメインとして、スポットマイクは多用していないと思われる録音。ソロのヴァイオリンはセンターの少し下がったところに定位しており、コンサートホールの中程で聴く音に近い。使用ヴァイオリンは1711年製‘ストラディヴァリウス'Lady Inchiquin’
サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインで低めに抑えられている。
録音場所はドイツ、Joseph-Keilberth-Saal,Konzerthalle Bamberg


サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(890) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Schubert
The Complete Symphonies Vol.3
Symphony No.9
CC72863
Jan Willem de Vriend/Residentie Orkest the Hague
録音 2019年11月
Challenge Classics


シューベルト:交響曲全集第3集
・交響曲第9番ハ長調『グレイト』D.944

ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(Jan Willem de Vriend,1963年~ )はオランダの指揮者。ヴァイオリニストとしても超一流の実力を誇っている。近年では指揮者としての名声が欧米諸国を中心にますます高まっている。2006年からネザーランド交響楽団の首席指揮者兼、芸術監督を務めている。2015年からはハーグ・レジデンティ管弦楽団の首席指揮者に就いている。
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ハーグ・レジデンティ管弦楽団(Residentie Orkest the Hague)はハーグ・フィルハーモニック・オーケストラ(Hague Philharmonic Orchestra)とも呼ばれており、オランダの事実上の首都ハーグにあるオーケストラである。オランダの名指揮者ヘンリ・ヴィオッタによって1904年に創立される。1911年のリヒャルト・シュトラウス・フェスティバルにおいてシュトラウス自身が彼の作品を指揮し、その後もストラヴィンスキー、レーガー、ラヴェル、ヒンデミット等の作曲家を招聘している。1949年から1973年までの長きにわたり、ウィレム・ヴァン・オッテルローが首席指揮者、音楽監督をつとめ、このオーケストラの水準を大きく向上させた。オッテルローの指揮により、フィリップスやコンサート・ホール・ソサエティ等に多くの音源が残されている。その後、後述のようにライトナー、スヴェトラーノフ等が後を継ぎ、2005年より2012年までネーメ・ヤルヴィ、2015年からはヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(Jan Willem de Vriend)が首席指揮者をつとめている。
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第1集(第2番、4番)、第2集(第1番・3番・8番)に続く第3集。ホールトーンの豊かな収録で、高域弦の伸びは良く、コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はオランダ、ハーグ、Atrium Meppelweg

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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SACDサラウンド・レビュー(889) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Johann Sebastian Bach
A New Angle
MDG90621376
Leo van Doeselaar (organ)
Erwin Wiersinga (organ)
録音 2019年5月
MDG

J.S.バッハ:オルガン作品集~新たな視座
・カンタータ29番 BWV29「神よ、われら汝に感謝す」よりシンフォニア
・4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV1065
(原曲:ヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲)
・無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV1004よりシャコンヌ
・トッカータ ニ長調 BWV912
・フーガの技法 BWV1080より
・イタリア協奏曲 ヘ長調BWV971
・カンタータ第80番「われらが神は堅き砦」BWV80

レオ・ファン・ドゥセラール(Leo van Doeselaar,1954年~)オランダ、グーズ(Goes)生まれのオルガニスト。オランダ、アムステルダムのスウェーリンク音楽院で学び、1979年に優秀賞を獲得している。かつてロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のオルガン・ソリストを務めていた。1995年以来ベルリン芸術大学教授。2014年にエルヴィン・ヴィエルジンハと共に、マルティン教会にあるアルプ・シュニットガーオルガンの名誉オルガニストに任命された。
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エルヴィン・ヴィエルジンハ(Erwin Wiersinga,1962年~)はオランダのオルガニスト。フローニンゲン音楽院(Conservatory in Groningen )にてヴィム・ファン・ビーク(Wim van Beek)に師事し、オルガンを学ぶ。ベルリン芸術大学(Universität der Künste in Berlin)とフローニンゲンあるプリンスクラウス・コンセルヴァトワール(Prins Claus Conservatoire in Groningen)の教授に就いている。2014年にレオ・ファン・ドゥセラールと共に、マルティン教会にあるアルプ・シュニットガーオルガンの名誉オルガニストに任命された。
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オランダの古都フローニンゲンにあるマルティン教会には2台のオルガンがあり、1台はアルプ・シュニットガー作(1691/92制作)もう1台はフランス・バロック様式の小型の据え置き型のポジティフ・オルガン、ル・ピカール・オルガン(1742年製)。ブックレットの写真によると、それぞれが仕切られた礼拝堂に設置されている。

アルプ・シュニットガー・オルガン
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マルティン教会の2台のオルガンを使い分けた収録で、ル・ピカール・オルガン(トラック5、7-9)からの音はサラウンド・スピーカーからの音がメインで、フロント・スピーカーからの音はアンビエンスな音にミキシングされている。録音場所はオランダ、フローニンゲン、マルティン教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          6ch(2+2+2方式)

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