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SACDサラウンド・レビュー(926) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Beethoven String Quartets, Op. 18 Nos.1-3.jpg
Beethoven
String Quartets Op.18 Nos.1-3
BIS2488
Chiaroscuro Quartet
録音 2019年6月
BIS

ベートーヴェン:
・弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 Op.18 No.1
・弦楽四重奏曲第2番 ト長調 Op.18 No.2
・弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op.18 No.3

キアロスクーロ弦楽四重奏団(Chiaroscuro Quartet)は1stVnのロシア生まれのアリーナ・イブラギモヴァを中心に2005年に結成された。絵画の「明暗法」を意味する名の通り、現代楽器にガット弦を張り、チェロ以外の3人は立って演奏。近年の主な活動は、エジンバラ国際音楽祭のデビュー、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダの演奏会、ロンドンの新しい室内楽会場ワナメイカー劇場での演奏会。2013年、ブレーメン音楽祭に共催しているドイツのラジオ放送局のフェルデ賞を受賞、このブレーメン音楽祭には2014年夏にそのオープニングナイトコンサートで再出演が約束されている。この他に、ロンドンのウィグモア・ホール、ヨーク古楽センター、パリのルーヴル・オーディトーリアム、エクサンプロバンスのデ・ジュ・ドゥ・ポーム劇場、ディジョン劇場、リスボンのグルベキアン財団、オールドバラで演奏する。最近では2019年4月に来日し、王子ホールなどで演奏した。
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イブラギモヴァの弾く1st Vnはクリアーで伸びのある響きを伴っている。1st Vnは左に、Vcは右に定位しており、横への広がり感のある録音になっている。サラウンドスピーカーからの音は低めで、マイクを遠目にセッティングし、アンビエンスな音を捉えている。
録音場所はドイツ、ブレーメン、Sendesaal

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(925) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Beethoven
The Violin Sonatas Vol.3
BIS2537
Frank Peter Zimmermann (violin)
Martin Helmchen (piano)
録音 2020年8月
BIS

ベートーヴェン:
・ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30, No.3
・ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 「クロイツェル」 Op.47
・ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調 Op.96

フランク・ペーター・ツィンマーマン(Frank-Peter Zimmermann,1965年2月~)はドイツのデュイスブルク生まれのヴァイオリニスト。ヴァイオリニストの母親から手ほどきを受け5歳からヴァイオリンを始める。なお父親はチェリストであった。1975年、10歳でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を弾いてデビュー。1976年にエッセンのフォルクヴァング音楽院に入学、ヴァレリー・グラドフに師事する。同年には全国青少年音楽家コンクールで優勝して「天才少年出現」として評判になる。その後、ベルリン芸術大学でサシュコ・ガヴリーロフに師事する。1979年、14歳でルツェルン音楽祭に出演。1983年、世界のメジャー・オーケストラや一流指揮者との共演を開始。2008年にはドイツ連邦共和国功労勲章一等功労十字章を受章。2013/14シーズンは、トーンハレ管弦楽団のアーティスト・イン・レジデンスとしてジンマンやフォン・ドホナーニと共にシーズンを通してコンサートを行うとともに、パーチェとのリサイタルやトリオ・ツィンマーマンの演奏会を行っている。使用楽器はPortigon AGのサポートにより、かつてクライスラーが所有していた1711年製ストラディヴァリウスLadyinchiquin
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マルティン・ヘルムヒェン(Martin Helmchen, 1982年~)ドイツのベルリン生まれ。6歳よりピアノを習う。ベルリン音大、ガリーナ・イヴァツォーヴァ氏に師事の後、2001年よりハノーファー音大、アリエ・ヴァルディ氏の元で学ぶ。2001年クララ・ハスキル・コンクール優勝。最近では2016年10月にヴァイオリニストのユリア・フィッシャーとともに来日し、東京オペラシティ、トッパンホールでブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番などを演奏した。
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ツィンマーマン&ヘルムヒェンによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲録音集第2弾に続く第3弾。
ヴァイオリンはセンター前寄りに、ピアノはセンターの少し下がった位置に定位している。
このシリーズに共通で、ピアノはベルギーのピアノ製作者クリス・マーネの平行弦ピアノ。ヴァイオリンはツィンマーマンの愛器、1711年製のストラディヴァリウス「レディ・インチクイン」を使用している。サラウンドスピーカーからの音はマイクを遠目にセッティングしてアンビエンスな音を捉えている。録音場所は第一弾と同じベルリン、シーメンス・ヴィラ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(924) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Js Bach
The Art of the Fugue
AE11291(2Discs)
Samuel Kummer (organ)
録音 2020年10月
Aeolus

J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080



ザムエル・クンマー(Samuel Kummer ,1968年2月~)ドイツ、シュトゥットガルト生まれのオルガニスト。シュトゥットガルト・音楽演劇大学(State University of Music and Performing Arts Stuttgart)で教会音楽を学ぶ。1996年にマーストリヒトのヨーロッパ・オルガン・コンクールで第1位を受賞。2005年からはドレスデン聖母教会のオルガニストとなり、多くのヨーロッパ諸国、ロシア、アメリカ、中央アフリカ、そして日本でリサイタルを行っている。ドレスデン・教会音楽大学(Hochschule für Kirchenmusik Dresden)でオルガンの即興演奏と文学劇の講師を務めている。
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マイクはオルガンからかなり離れた位置にセッティングされているとみられ、教会の豊かな残響を伴っている。高域パイプで空気の漏れうような音がして、気になった。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音。録音場所はドイツ、ナウムブルク、聖ヴェンツェル教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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