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SACDサラウンド・レビュー(929) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Ravel & Bizet
Orchestral Works
ARS38323
Uta Weyand(piano)
Yves Abel/Nordwestdeutsche Philharmonie
録音 2020年12月
ARS Produktion

ラヴェル:
・ピアノ協奏曲 ト長調
・亡き王女のためのパヴァーヌ(管弦楽版)
ビゼー :交響曲 ハ長調

ウタ・ヴェヤント(Uta Weyand)はドイツ、ロイトリンゲン、音楽一家生まれのピアニスト。フライブルク音楽大学(Freiburg im Breisgau)、ボルチモア大学院、マドリッドお音楽院で、エルザ・コロディン(Elza Kolodin),ヴィタリー・マルグリス(Vitaly Margulis)、リス、レオン・フライシャー(Leon Fleisher)、ホアキン・ソリアーノ(Joaquín Soriano)に師事。ロシア、ブラジル、キューバ、アメリカとほとんどのヨーロッパ諸国で数多くのピアノリサイタルを行い、オーケストラと共演し大きな成功を収めている。ベルリンで開催されたスタインウェイ国際ピアノコンクール第1位、1996年にバレンシアで開催されたホセ・イトゥルビ国際ピアノコンクール(José Iturbi Piano Competition)で最優秀賞を受賞。レパートリーはバロックから現代音楽まで多岐にわたり、特に、10年以上のスペイン居住経験から、スペイン音楽の解釈者・演奏者として定評がある。2000年には、スペイン、カステロン音楽院(Conservatorio Superior de Musica in Madrid)の教授に就任。2002年からは、王立マドリード音楽院(Madrid Royal Conservatory)でも教鞭をとっている。
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イヴ・アーベル(Yves Abel,1963年~)はカナダ、トロント生まれの指揮者。イタリアとフランスのオペラ中心に活躍しており、コベントガーデンのロイヤルオペラハウス、スカラ座、ミラノ、ニューヨークのメトロポリタンオペラなどで公演を行った。オペラ・フランセ・ド・ニューヨーク(Opéra Français de New York)の創設者兼指揮者。2015年より北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団(NordwestDeutsche Philarmonie)の首席指揮者。2020/2021年のシーズンよりSan Diego Operaの首席指揮者。
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北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団 (Nordwestdeutsche Philharmonie)はドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ヘルフォルトに本拠を置くオーケストラである。1946年にリンツ帝国ブルックナー管弦楽団とプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団の元楽団員によってバート・ピルモントに設立された団体を前身とし、1950年にヘルフォルト交響楽団と合併して成立。当初、都市同盟交響楽団(Städtebund-Symphoniker)を名乗ったが、1951年に現在名に改称した。歴代の指揮者にヴィルヘルム・シュヒター、ヘルマン・シェルヘン、上岡敏之、アンドリス・ネルソンスなどがいる。2015年よりイヴ・アーベル(Yves Abel)が首席指揮者に就いている。
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ラヴェルのピアノ協奏曲ではピアノはセンターの少し奥まった位置に定位しており、バックの演奏との音のバランスは良い。スポットマイクを適度に配置した録音と思われる。サラウンドスピーカーからの音は大きめで、直接音も入っている。録音場所はドイツ、ヘルフォルト、Stadtpark Schützenhof

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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SACDサラウンド・レビュー(928) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Bruckner
Symphony No.3
BIS2464
Thomas Dausgaard/Bergen Philharmonic Orchestra
録音 2019年6月
BIS


ブルックナー:交響曲第3番(1873年初稿・ノヴァーク版)


トーマス・ダウスゴー(Thomas Dausgaard, 1963年7月~ )はデンマークの指揮者で、トマス・ダウスガードとも記されることがある。コペンハーゲンに生まれ、同地の王立デンマーク音楽院、ロンドンの王立音楽大学に学ぶ。1997年よりスウェーデン室内管弦楽団の首席指揮者に就任、その後2004年8月にはデンマーク国立響の首席指揮者に就任した。その溢れんばかりのエネルギーと創造性のもと両オーケストラは目覚ましい変化を遂げており、2010年夏のBBCプロムスでは彼の指揮のもと、両オーケストラが出演し観客や評論家より絶賛された。最近では2019年10月に文化村オーチャードホールで行われたBBC Proms JapanのためBBCスコテッシュ交響楽団とともに来日し、マーラーの交響曲第5番などを指揮した。
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ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団(Bergen Philharmonic Orchestra)は、ノルウェーの都市ベルゲンに本拠を置くオーケストラである。1765年に音楽協会「ハーモニエン」(Musikselskabet Harmonien)として設立。1983年に現在名になる。歴代の指揮者として、エドヴァルト・グリーグ、カルステン・アンデルセン、アルド・チェッカート、ドミトリー・キタエンコ、シモーネ・ヤングらが務めた。2003年から現在までアンドルー・リットン(Andrew Litton)が首席指揮者兼芸術顧問を務めている。
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ベルゲン・フィルとのブルックナーシリーズ交響曲第6番に次ぐアルバム。
ホールトーンの豊かな録音で、1ポイントマイクをメインとし、スポットマイクは多用していないと思われる。コンサートホールの中程で聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はノルウェー、ベルゲン、グリーグ・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch


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SACDサラウンド・レビュー(927) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Russian Mood
ARS38310
Benjamin Kruithof(Cello)
Nordwestdeutsche Philharmonie
録音 2020年2月
Ars Produktion

ロシアン・ムード~ロシアのチェロ作品集
チャイコフスキー:
・カプリッチョ風小品 ロ短調 Op.62
・ロココ風の主題による変奏曲 イ長調 Op.33
・6つの小品 Op. 19 - 第4曲 夜想曲(チェロと弦楽合奏版)
・アンダンテ・カンタービレ(弦楽四重奏曲第1番 Op. 11より)
カルル・ユーリエヴィチ・ダヴィドフ:4つの小品 Op.20 第1曲 日曜の朝(チェロと管弦楽編)
ダーヴィト・ポッパー :小さなロシアの歌による幻想曲 Op. 43 (チェロと管弦楽版)
ラフマニノフ:14の歌 Op. 34 - 第14曲 ヴォカリーズ ホ短調(チェロと管弦楽編)

ベンヤミン・クルイトフ(Benjamin Kruithof,1999年~)はルクセンブルグ生まれのチェリスト。母親がヴァイオリニスト、父親がヴィオラニストの音楽一家に生まれ、4歳でヴァイオリンを、5歳からはチェロを学び始め、12歳の時にオーケストラをバックにソロを演奏。ケルン音楽大学でカタリーナ・デセルノ(Katharina Deserno)とマリア・クリーゲル(Maria Kliegel)に、ベルリン芸術大学でイェンス・ペーター・マインツ(Jens Peter Maintz)に師事。これまでに、レオポルド・ベラン国際コンクール(第1位および審査員特別賞)や、ルクセンブルクで開催された若いソリストの為のコンクール(第1位、サセム賞)など、数々のコンクールで上位に輝いている。
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コンラート・ファン・アルフェン(Conrad van Alphen)は南アフリカ生まれ、育ちの指揮者。26歳でオランダに移住した後、オランダ放送交響楽団(Netherlands Radio Symphony Orchestra)とベートーベンアカデミーアントワープ(Beethoven Academie Antwerp)にてコントラバス奏者として参加しながら、エリ・クラス(Eri Klas)とロベルト・ベンツィ(oberto Benzi)に指揮を師事。ロシア国立サフォノフ・フィルハーモニー管弦楽団(Russian State Safonov Philharmonic Orchestra)の首席指揮者を歴任。その後、シンフォニア・ロッテルダム(Sinfonia Rotterdam)を設立し、首席指揮者兼アーティスティックディレクターを務めている。
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北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団 (Nordwestdeutsche Philharmonie)はドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ヘルフォルトに本拠を置くオーケストラである。1946年にリンツ帝国ブルックナー管弦楽団とプラハ・ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団の元楽団員によってバート・ピルモントに設立された団体を前身とし、1950年にヘルフォルト交響楽団と合併して成立。当初、都市同盟交響楽団(Städtebund-Symphoniker)を名乗ったが、1951年に現在名に改称した。歴代の指揮者にヴィルヘルム・シュヒター、ヘルマン・シェルヘン、上岡敏之、アンドリス・ネルソンスなどがいる。
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ソロのチェロはセンターに定位しており、バックの演奏との音のバランスは良い。ロココ風の主題ではチェロの低域の響きが美しい。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はドイツ、 Stadtpark Schützenhof Herford

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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