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SACDサラウンド・レビュー(933) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Mendelssohn
Symphonies Nos.1 & 3
BIS2469
Thomas Dausgaard/Swedish Chamber Orchestra
録音 2019年6月
BIS

メンデルスゾーン:
・交響曲第1番ハ短調 Op.11
・交響曲第3番イ短調『スコットランド』 Op.56

トーマス・ダウスゴー(Thomas Dausgaard, 1963年7月~ )はデンマークの指揮者で、トマス・ダウスガードとも記されることがある。コペンハーゲンに生まれ、同地の王立デンマーク音楽院、ロンドンの王立音楽大学に学ぶ。1997年よりスウェーデン室内管弦楽団の首席指揮者に就任、その後2004年8月にはデンマーク国立響の首席指揮者に就任した。その溢れんばかりのエネルギーと創造性のもと両オーケストラは目覚ましい変化を遂げており、2010年夏のBBCプロムスでは彼の指揮のもと、両オーケストラが出演し観客や評論家より絶賛された。最近では2019年10月に文化村オーチャードホールで行われたBBC Proms JapanのためBBCスコテッシュ交響楽団とともに来日し、マーラーの交響曲第5番などを指揮した。
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スウェーデン室内管弦楽団(Swedish Chamber Orchestra)はエーレブルー・スウェーデン室内管弦楽団(瑞: Svenska Kammarorkestern Örebro)とも呼ばれ、スウェーデン、エーレブルー市を本拠地とするスカンジナビアで唯一の専任の室内オーケストラである。1995年にエーレブルー室内管弦楽団(Örebro Kammarorkester)とエーレブルー管楽合奏団(Örebro Kammarblåsare)が合併して設立。1997年から現在までトーマス・ダウスゴーが音楽監督を務めている。
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1ポイントマイクをメインとした録音で、スポットマイクは多用していないと思われる。コンサートホールの中程で聴く音に近い。高域弦の音の伸びが特に印象に残った。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はスウェーデン、エーレブルー、エーレブルー・コンサートホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(932) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Debussy
Pelléas et Mélisande Suite
PTC5186782(2 Disc's)
Jonathan Nott/Orchestre de La Suisse Romande
録音   2020年11月(Debussy)
     2019年6月(Schoenberg)
Pentatone

Disc 1
ドビュッシー(ジョナサン・ノット編曲):交響的組曲『ペレアスとメリザンド』
Disc 2
シェーンベルク:交響詩『ペレアスとメリザンド』

ジョナサン・ノット(Jonathan Nott, 1962年12月~)イギリスの指揮者。当初ケンブリッジ大学で音楽学を専攻したのち、マンチェスターのロイヤル・ノーザン音楽大学で声楽とフルートを学ぶ。後に指揮に転向し、ロンドンに学ぶ。フランクフルト歌劇場などでカペルマイスターを務めた。2000年バンベルク交響楽団の首席指揮者に就任。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団など欧州の主要オーケストラに客演している。幅広いレパートリーを持ち、現代音楽にも強みを発揮する。バンベルク交響楽団とはたびたび来日しており、2009年にはブラームス・チクルスを展開した。また、NHK交響楽団とたびたび共演している。2014年9月、東京交響楽団第3代音楽監督に就任。2017年1月からはスイス・ロマンド管弦楽団音楽監督に就任した。
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スイス・ロマンド管弦楽団( L’Orchestre de la Suisse Romande)は1918年エルネスト・アンセルメによってジュネーヴで結成された楽団。1938年にはローザンヌ放送管弦楽団を吸収し,発展した。アンセルメの指導のもとで繊細で透明な音質を特色とする独特の個性をもつ楽団に仕上げられた。1967年アンセルメの引退後,音楽監督に1970~1977年サヴァリッシュ,1978~1985年ホルスト・シュタイン、85~97年アルミン・ジョルダン、ファビオ・ルイジ、2005年より2012年までマレク・ヤノフスキが、2012年7月から2015年まではネーメ・ヤルヴィ、2017年1月からはジョナサン・ノット(Jonathan Nott)が就任した。2012/2013年のシーズンより2017年夏まで山田和樹が首席客演指揮者を務めた。
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ホールトーンの豊かな録音で、コンサートホールの中程で聴く音に近い。1ポイントマイクをメインとした録音で、スポットマイクは多用していないと思われる。特に低域弦は厚みのある響きを伴っている。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はスイス、ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(931) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Francois Couperin
Les Apotheoses
AVSA9944
Jordi Savall(basse de viole et direction)
Ton Koopman(clavecin)
Monica Huggett(violon)
Chiara Banchini(violon)
Hopkinson Smith(théorbe)
Bernard Hervé (récitant)
録音 1985年3月
Alia Vox

フランソワ・クープラン:
・リュリ讃
・コレッリ讃

ジョルディ・サヴァール(Jordi Savall ,1941年~)スペイン東北部カタルーニャ州バルセロナ県イグアラダに生まれ、バーゼル・スコラ・カントルムでヴィオラ・ダ・ガンバを学ぶ。1974年に器楽アンサンブルのエスペリオンXXを設立し、バーゼルを活動の拠点として数多くの録音を行ったが、1987年には合唱中心のグループであるレ・カペーリャ・レイアル・デ・カタルーニャを、1989年には管弦楽団ル・コンセール・デ・ナシオンを結成し、活動の中心をバルセロナに移すと共に、バロック期のスペインないしラテン系諸国の声楽、器楽作品を新鮮な解釈と表現のもとに演奏活動に取り組んでいる。2013年9月に久しぶりに来日し、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲などを演奏した。
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トン・コープマン(Ton Koopman, 1944年10月~ )はオランダのオルガン奏者、チェンバロ奏者、指揮者。古典学を修めた後、オルガン、チェンバロをアムステルダム音楽院でグスタフ・レオンハルト及びシモン・C・ヤンセンに師事し、音楽学をアムステルダム大学で学ぶ。オルガン演奏とチェンバロ演奏の奏法で優等(プリ・デクセランス)に輝く。1979年にアムステルダム・バロック管弦楽団を設立し、1992年にはアムステルダム・バロック合唱団を併設。わけてもバッハの宗教曲やモーツァルトの交響曲の演奏・録音を通じて、オリジナル楽器演奏運動の雄となる。
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モニカ・ハジェット(Monica Huggett,1953年5月~ )はイギリス、ロンドン生まれのバロック・ヴァイオリン奏者。6歳から初期のヴァイオリン教育を受け、16歳で王立音楽院ヴァイオリン科に進む。早くも音楽院に在籍中からバロック・ヴァイオリンとの関係を深め、とりわけこの楽器の研究に没頭する。1980年にトン・コープマンとアムステルダム・バロック管弦楽団を結成し、1987年までコンサート・ミストレスを務める。ソリストとしては、その他の古楽器オーケストラと共演して協奏曲を演奏・録音し、あるいは古楽器アンサンブルと室内楽演奏で共演を重ねてきた。チェンバロ奏者のジェイムズ・ジョンストーンらと古楽器アンサンブル「トリオ・ソネリエ」を結成している。ほかにも、数々の古楽器オーケストラや古楽器アンサンブルにおいて、客演指揮者や芸術監督としても活動している。デン・ハーグ王立音楽院とブレーメン芸術高等学校において、バロック・ヴァイオリンの教授を務めている。
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録音時期は1985年で少し古いが、音質はとても良い。特に高域弦の音の伸びが良い。各楽器間の音のバランスも良い。各曲の前に語りが入る。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はパリ、ラジオ・フランス

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(930) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Johannes Brahms
Piano Sonata No.3
BIS2600
Alexandre Kantorow (piano)
録音 2021年3月
BIS

ブラームス:
・バラード集 Op.10
・ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5
・左手のための「シャコンヌ」

アレクサンドル・カントロフ(Alexandre Kantorow, 1997年~)パリ生まれのロシアのピアニスト。名ヴァイオリニスト、ジャン=ジャック・カントロフを父にもつ。5歳からピアノを習い始め、パリのスコラ・カントルム音楽院にてIgor Laszkoに師事。その後パリ国立高等音楽院にてフランク・ブラレイ(Frank Braley)、上田晴子(Haruko Ueda)に師事。 16歳のときにナントおよびワルシャワでのラ・フォル・ジュルネでシンフォニア・ヴァルソヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露し、抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させた。2019年チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門において優勝。
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収納ケースの左右の裏扉に収録風景の写真が載っているが、ステレオマイクを2組と少し下がった高い位置にサラウンド用マイクを2組設置している。ピアノは前面に押し出すことなく、少し下がった位置に定位している。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインだが直接音も感じる。使用ピアノはスタインウエイD
録音場所はフランス、Guebwiller、La Nef des Dominicains

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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