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SACDサラウンド・レビュー(937) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Purcell Fantazias.jpg
Henry Purcell
Fantazias
BIS2583
Chelys Consort of Viols
録音 2019年8月
BIS

H.パーセル:ファンタジア集
・6声のイン・ノミネ ト短調 Z.746
・4声のファンタジア第4番 ト短調 Z.735
・4声のファンタジア第5番 変ロ長調 Z.736
・歌劇「妖精の女王」 Z.629 ロンドー
・4声のファンタジア第6番 ヘ長調 Z.737
・4声のファンタジア第7番 ハ短調 Z.738
・歌劇「妖精の女王」 Z.629 第5幕 シャコンヌ「中国の男女の踊り」
・4声のファンタジア第8番 ニ短調 Z.743
・4声のファンタジア第9番 イ短調 Z.740
・歌劇「預言者またはダイオクリージャンの物語」 Z.627 第3幕 グラウンドによる3声のシャコンヌ
・4声のファンタジア第10番 ホ短調 Z.741
・4声のファンタジア第11番 ト長調 Z.742
・4声ファンタジア ニ短調 Z.743
・4声のファンタジア イ短調 Z.744
・1音に基づく5声のファンタジア ヘ長調 Z.745
・3声のファンタジア第1番 ニ短調 Z.732
・3声のファンタジア ヘ長調 Z.733
・3声のファンタジア ト短調 Z.734
・シャコンヌ ト短調 Z.730
・7声のイン・ノミネ ト短調 「ドリア調」 Z.747

チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ (Chelys Consort of Viols)は5人のメンバーで構成されるイギリスのヴィオール・コンソート。「チェリス」という古代ギリシャの弦楽器をグループ名とする。ヴィオールにはガット弦を使用している。
Chelys Consort of Viols_2.jpg

このアルバムにはパーセルのファンタジアとイン・ノミネの全曲が収録されている。
最大構成時の演奏ではヴィオール7台を使用した演奏。ガット弦を使用しているせいか、バス・ヴィオールがすこしこもりがちに聴こえるが、音質は良い。大学のチャペルでの収録であるが、左右に広がり感のある音像である。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメインだが、直接音も含んでいる。録音場所はイギリス、ケンブリッジ、Girton Colllege Chapel

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch


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SACDサラウンド・レビュー(936) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Maurice Ravel Orchestral Works.jpg
Maurice Ravel
Orchestral Works
CHSA 5280
John Wilson/Sinfonia of London
録音 2020年1月,8月,9月
Chandos


ラヴェル:管弦楽作品集
・ラ・ヴァルス  M72(管弦楽のための舞踏詩)
・マ・メール・ロワ  M62(5つのタブローとアポテオシスによるバレエ/ピアノ・デュエットのための組曲から拡張&オーケストレーション/このエディションによる世界初録音)
・道化師の朝の歌  M43c(オーケストラのための/独奏ピアノのための 《鏡》より)
・逝ける王女のためのパヴァーヌ M19a(スモール・オーケストラのための/独奏ピアノのための作品より)
・高雅で感傷的なワルツ  M61a(オーケストラのための/独奏ピアノのための作品より)
・ボレロ  M81(バレエ音楽/このエディションによる世界初録音)

ジョン・ウィルソン(John Wilson,1972年~)はイギリスの指揮者、編曲家、音楽学者。1994年にジョンウィルソン・オーケストラ(John Wilson Orchestra)を創設。2007年にジョンウィルソン・オーケストラと共にBBCプロムスに出演。2016年よりBBCスコティッシュ・シンフォニーオーケストラ(BBC Scottish Symphony Orchestra)のアソシエイトゲストコンダクター。軽音楽や映画音楽も手掛ける。
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シンフォニア・オブ・ロンドン(Sinfonia of London)は映画音楽やレコーディング・セッションのための専門的なオーケストラとして1955年に設立された。2018年にジョン・ウィルソンが再結成し、その妙技を復活第1弾のアルバム「コルンゴルトの交響曲嬰へ調」で見せた。
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ダイナミックレンジの大きな録音になっており、1ポイントマイクがメインでスポットマイクは多用していないと思われる。音響空間は前後、左右にも広がっている。残響の豊かな教会での収録で、サラウンドスピーカーからの音は遅延がかなりあるが、低めに抑えられている。録音場所はロンドン、キルバーン、セント・オーガスティン教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(935) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Metamorphosen  Works By Mahler, Mendelssohn.jpg
Metamorphosen
Works By Mahler, Mendelssohn
ARS38328
Maiburg Ensemble
録音 2021年3月
ARS Produktion

メタモルフォーゼ

バルトーク(クリストフ・ケーニッヒ編):ルーマニア民族舞曲
ラフマニノフ(クリストフ・ケーニッヒ編):ヴォカリーズ
マーラー(クリストフ・ケーニッヒ編):アダージェット(交響曲第5番嬰ハ短調より)
メンデルスゾーン(クリストフ・ケーニッヒ編):スケルツォ(真夏の夜の夢より)
ラヴェル:2つのヘブライの歌-永遠の謎(パスカル・シュヴェレン編)、カディッシュ(アネッテ・マイブルク編)
ドビュッシー(パスカル・シュヴェレン編):シランクス・リローデッド(原曲:シランクス)
ショパン(パスカル・シュヴェレン編):フレデリックのダンス(原曲:ワルツ第7番 嬰ハ短調 Op.64-2)
アルメニア民謡(パスカル・シュヴェレン編):農民の訴え

マイブルク・アンサンブル(Maiburg Ensemble)はフルート奏者のアネッテ・マイブルクが率いるアンサンブル。他のメンバーはピアノのパスカル・シュヴェレン、コントラバスのマティアス・ハッカー、パーカッションのフェティ・アク。
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アネッテ・マイブルク(Anette Maiburg, 1963年~)はドイツのフルート奏者。デュッセルドルフのロベルトシューマン大学(Robert Schumann Hochschule)を卒業後、ハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団(Philharmonischen Orchester Hagen)でフルート奏者として演奏活動を開始、ツアーを完了後、WDRのバンベルク交響楽団(Bamberger Symphonikern)、ケルン放送交響楽団(Kölner Rundfunksymphonie Orchester)およびボン・ベートーヴェン管弦楽団(Beethoven Orchester Bonn)とCDを録音。ケルン音楽アカデミーとリューベック音楽アカデミーで教鞭をとっている。2005年にはニーダーライン音楽祭を設立し、それ以来芸術監督を務めている。
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トラック1のバルトークではフルートとベース、パーカッションの組み合わせでジャズ風にアレンジされたものがいきなり流れ出したので、ジャズのCDをかけ間違えたと錯覚させられたが、トラック7のラフマニノフではフルートとピアノの普通のクラシックの演奏になる。サラウンドスピーカーからの音には直接音がかなり入っている。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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SACDサラウンド・レビュー(934) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Orgelpunkt Beckerath-Organ opus 1.jpg
Orgelpunkt
Beckerath-Organ 'opus 1'
MDG9512227
Jens-Christian Ludwig (organ)
録音
MDG

オルゲルプンクト~ベッケラート・オルガン「作品1」~聖エリザベート教会ハンブルク
シャルパンティエ:前奏曲「テ・デウム」より ニ長調 H. 146
ヘンデル:シバの女王の入場「ソロモン」より HWV 67
ジェレミヤ・クラーク/ダニエル・パーセル:トランペット・チューン
ジェレミヤ・クラーク:トランペット・ヴォランタリー (デンマーク王子の行進曲)
ヘンデル:オンブラ・マイ・フ「セルセ」より
J.S.バッハ:トッカータ ハ長調BWV564
C.P.E.バッハ:ハンブルク・ソナタ ト長調 Wq 133
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ BWV147(デュリュフレ編)
テレマン:ヴィオラ協奏曲 ト長調TWV 51:G9
J.S.バッハ/グノー:アヴェ・マリア
J.S.バッハ:
・オルガン協奏曲 ハ長調 BWV 595
・目覚めよと呼ぶ声あり BWV 645
・トッカータとフーガ ニ短調BWV 565

イェンス=クリスティアン・ルートヴィヒ(Jens-Christian Ludwig)はドイツのオルガニスト。ロザリンデ・ハース(Rosalinde Haas)教授にオルガンを学び、イタリア・オルガン学院にてサン・ピエトロ大聖堂の首席オルガン奏者を務めたフェルナンド・ジェルマーニ(Fernando Germani)教授にイタリアのオルガン学校にて師事。また、ドイツおよび海外でさまざまなオルガンのマスタークラスを修了している。レパートリーは、バロックのバッハからフランスのロマン派時代のオルガン音楽という幅広い範囲をカバーしている。2016年からハンブルクの聖エリザベス・カトリック教会(der Kath. Kirche St. Elisabeth in Hamburg)のオルガニストを務めている。
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ドイツのマスターオルガン製作者のルドルフ・フォン・ベッケラート(Rudolf von Beckerath, 1907年2月~1976年11月)が制作したドイツ、ハンブルグにある聖エリザベート教会のオルガン。
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オルガンのソロの演奏と弦楽器、ハープ、フルート、ティンパニ、ソプラノの独唱が織り交ざった合奏。マイクをオルガンからかなり遠い位置に設置していると思われ、サラウンドスピーカーからの音もフロントからの音とはあまり差が感じられない。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          6ch(2+2+2方式)

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