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SACDサラウンド・レビュー(958) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Bruckner
Symphony No.9
CCSSA42822
Iván Fischer/Budapest Festival Orchestra
録音 2021年3月
Channel Classics


ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 WAB.109/143

イヴァン・フィッシャー(Iván Fischer, 1951年1月~ )は、ブダペスト生まれのハンガリーの指揮者。ウィーン音楽院でハンス・スワロフスキーに師事し、ウィーン交響楽団などへの客演で正当な音楽を作っている。ユダヤ系ハンガリー人で、父シャーンドル、兄アダム、従兄弟ジェルジも指揮者という音楽家の家族である。ブダペスト祝祭管弦楽団の創設にかかわり、1983年来音楽監督を務めている。また、2011年からはベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の首席指揮者にも就任した。代表盤は音楽監督を務めるブダペスト祝祭管弦楽団との、バルトークやコダーイ、ドヴォルザークの作品など。
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ブダペスト祝祭管弦楽団(Budapest Festival Orchestra)は、ブダペストを本拠地とするハンガリーのオーケストラである。略称は英語ではBFO、ハンガリー語ではBFZ。2008年2月より現在に至るまで、創設者の一人、イヴァン・フィッシャーが音楽監督を務めている。1983年、指揮者のイヴァン・フィッシャーとピアニストのゾルターン・コチシュを音楽監督として創立した。構成する音楽家による自主的な演奏団体である。祝祭の名からもわかるように、当初は年に3、4回程度、ハンガリーの音楽祭などのイベントで演奏する団体であったが、1992年に常設オーケストラとなった。ハンガリー国内において、ベーラ・バルトーク国立コンサートホールやリスト音楽院大ホールで定期的にオーケストラ公演を行っている。また、定期公演中には毎年3月の「ブダペスト春の音楽祭」への出演も含まれる。近年ではザルツブルク音楽祭をはじめ世界各国の音楽祭に出演するなど、国際的な活躍も目立つ。
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演奏会の中ほどの席で聴く音に近く、1ポイントマイクをメインとした録音で、スポットマイクは使用していないと思われる。ダイナミックレンジは大きく、音響空間は左右、奥行方向にも広がっている。高域弦の音の伸びも良い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(957) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Beethoven Piano Concerto No. 4, Consecration of the House Overture & Variations, WoO 80.jpg
Beethoven
Piano Concerto No.4,Consecration of the House Overture & Variations
MDG9012216
Lauma Skride (piano)
Peter Gulke/Brandenburger Symphoniker
録音 2020年11月
MDG

ベートーヴェン:
・献堂式序曲 Op.124
・ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
・創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80

ラウマ・スクリデ(Lauma Skride,1982年3月~)。ラトビア、リガ生まれの女性ピアニスト。5歳からピアノを始める。リガにあるエミールス・ダールズィンシュ音楽学校、ハンブルク音楽演劇大学の、フォルカー・バンフィールド教授の下でピアノの研鑽を積む。ヴァイオリニストとの共演が多く、ヴァイオリニストの姉のバイバ・スクリデ、レティシア・モレノ、スザンナ・ヨーコ・ヘンケルらと共演している。2009 年には hr 交響楽団でデビューし、ハンブルガー交響楽団やニュルンベルク国立フィルハーモニーなどのオーケストラに客演した。
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ペーター・ギュルケ(Peter Gülke,1934年4月~)はドイツ、ワイマール出身の指揮者、音楽学者。フランツ・リスト音楽大学(HochschulefürMusikFranzLiszt)でチェロと音楽学を学ぶ。1958年にライプツィヒで哲学の博士号を取得し、1985年にベルリン工科大学で専門論文を発表した。 1976年にSächsischeStaatsoperDresdenの指揮者になり、1981年にワイマール交響楽団の首席指揮者に任命され。1986年から1996 年までヴッパータール交響楽団(City of Wuppertal)の首席指揮者。1996年から2001年まで、フライブルク音楽大学では指揮を教えていた。2015年から2020年までブランデンブルク交響楽団の首席指揮者を務めていた。
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ブランデンブルク交響楽団(Brandenburger Symphoniker)は本拠地をドイツ、ブランデンブルクのBrandenburgerTheaterに置き、定期的にコンサートを行っている。1810年にフュージリアーと擲弾兵連隊のプロイセン軍の音楽家によって設立された。1866年から、ブランデンブルク劇場オーケストラ(Orchester des Brandenburger Theaters)と呼ばれていた。ドイツ再統一後、ブランデンブルク交響楽団と名付けられた。定期的にコンサートを行っており、産業博物館、ブランデンブルク大聖堂、ザンクトパウリ修道院、ベッツゼーでの野外での特別コンサートも開催している。ブランデンブルク州の他の都市でも定期的に演奏し、ドイツ国内および海外でもゲスト出演している。2020年より首席指揮者はOlivier Tardy。
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1ポイントマイクをメインとした録音で、ソロのピアノ以外にスポットマイクは使用していないと思われる。演奏会のセンターで聴く音に近い。ピアノ協奏曲でのピアノは少し下がったところのセンターに定位しており、バックの演奏との音のバランスは良い。サラウンドスピーカーからの音は直接音も感じるが、アンビエンスがメイン。録音場所はブランデンブルク・シアター

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          2+2+2方式

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SACDサラウンド・レビュー(956) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Haydn & Hindemith
Cello Works
BIS-2507
Christian Poltéra (cello)
Christian Poltéra/Munich Chamber Orchestra
録音 2021年4月
BIS

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:
・チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VIIb:2
・チェロ協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VIIb:1
・交響曲第13番 ニ長調 Hob.I:13
パウル・ヒンデミット:葬送音楽(チェロと弦楽オーケストラ版)

クリスチャン・ポルテラ(Christian Poltera,1977年~)スイス、チューリッヒ生まれのチェロ奏者。17歳の若さでヨーヨー・マの代役としてダヴィット・ジンマン指揮チューリヒ・トンハレ管弦楽団でエルガーのチェロ協奏曲を演奏。トリオ・ツィンマーマンのチェロ担当。使用チェロはストラディヴァリウス‘Mara’(1711年)
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ミュンヘン室内管弦楽団(独:Münchener Kammerorchester)は、ドイツ・ミュンヘンを本拠地とする室内オーケストラ。1950年にクリストフ・シュテップ(Christoph Stepp)により設立される。1955年より1995年までハンス・シュタットルマイア(Hans Stadlmair)が、1995年から2006年までクリストフ・ポッペン(Christoph Poppen)が芸術監督を務め、2006年よりアレクサンダー・リープライヒ(Alexander Liebreich)が芸術監督を務めている。二人いるコンサートマスターに2018年から笠井友紀(Yuki Kasai)も就いている。
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カバー表紙の裏面に録音風景の写真が載っているが、教会の背部パイプオルガンの近くのスペースでの演奏で、フロント、バック用のステレオマイクの他、各パートの高い位置にスポットマイクをセッティングしている。ソロのチェロは少し前に出た位置に定位し、ナチュラルで豊かな響きを伴い、バックの高域弦はクリアで伸びのある響きを伴っている。
録音場所はドイツ, München-Sendling Himmelfahrtskirche

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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