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コートールド美術館展 [美術・絵画鑑賞]

昨日、上野の東京都美術館にコートールド美術館展を観てきました。一日中雨で肌寒く、待ち時間なしでした。
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20世紀の初め、イギリスの実業家サミュエル・コートールドが収集したコレクションから印象派・ポスト印象派の作品を展示しています。コートールドが一番魅せられた画家がセザンヌで、生涯を通じて最も多く彼の作品を購入したそうです。
コートールド美術館はロンドンにあり、1932年に設立されました。
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以下印象に残った作品

ゴッホ
花咲く桃の木々
1889年 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
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モネ
アンティーブ
1888年 油彩 カンヴァス 
[コピーライト]Courtauld Gallery
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セザンヌ
大きな松のあるサント=ヴィクトワール山
1887年頃 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
セザンヌ_大きな松のあるサント=ヴィクトワール山.jpg

セザンヌ
キューピッドの石膏像のある静物
1894年頃 油彩 板に貼られた紙
[コピーライト]Courtauld Gallery
セザンヌ_キューピッドの石膏像のある静物.jpg

ルソー
税関
1890年頃 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
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ルノワール
桟敷席
1874年 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
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ドガ
舞台上の二人の踊り子
1874年 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
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マネ
フォリー=ベルジェールのバー
1882年 油彩 カンヴァス
[コピーライト]Courtauld Gallery
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ルーベンス展 [美術・絵画鑑賞]

上野の国立西洋美術館で開催されている「ルーベンス展―バロックの誕生」を観てきました。
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バロック様式が栄えた17世紀ヨーロッパを代表する画家のペーテル・パウル・ルーベンスの名は、わが国では名作アニメ「フランダースの犬」の最後の場面でベルギー、アントワープの聖母大聖堂のルーベンス作「キリストの降架」の前で、愛犬パトラッシュとともに永遠の眠りにつく、と言うことで知られています。ドイツ北西部に生まれ、フランダース(フランドルの英語名)と言う、スペイン領ネーデルラント(ベルギー)の北西部アントワープ(アントウェルペン)で育ったルーベンスは、ブリューゲルやファン=アイク兄弟などと同じフランドル派の一人です。
ウフィツィ美術館、リヒテンシュタイン侯爵家コレクションやプラド美術館、国立西洋美術館などの所蔵作品を含め、世界各国から集めた約70点が展示されています。

以下印象に残った作品

眠るふたりの子供 1612-13年頃
The National Museum of Western Art, Tokyo
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セネカの死 1615-16年
[コピーライト]Madrid, Museo Nacional del Prado
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聖アンデレの殉教 1638-39年 
Fundacion Carlos de Amberes, Madrid
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バラの棘に傷つくヴィーナス 1608-10年
USC Fisher Museum of Art, Los Angeles
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パエトンの墜落 1604-05年
Courtesy National Gallery of Art, Washington
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マルスとレア・シルウィア 1616-17年
(C)LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienn
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ムンク展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されているムンク展を観てきました。
ノルウェーの西洋近代絵画の巨匠、エドヴァルド・ムンクのよく知られている「叫び」を含めオスロ市立ムンク美術館の所蔵作品をメインとした約60点の油彩画に版画などを加えた約100点が展示されています。
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以下印象に残った作品

叫び  テンペラ・油彩、厚紙 1910年?
[コピーライト]Munchmuseet
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疾走する馬  油彩、カンヴァス 1910~12年
[コピーライト]Munchmuseet
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太陽  油彩、カンヴァス 1910~13年
[コピーライト]Munchmuseet
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生命のダンス 油彩、カンヴァス 1925年 
[コピーライト]Munchmuseet
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二人、孤独な人たち 油彩、カンヴァス 1933~35年
[コピーライト]Munchmuseet
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自画像、時計とベッドの間 油彩、カンヴァス 1940~43年
[コピーライト]Munchmuseet
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ルーヴル美術館展 肖像芸術 [美術・絵画鑑賞]

先週の16日に有楽町で年一回6月の第2土曜日の開催が恒例になった高校時代のクラスの有志が集まる飲み会に行った帰りに、六本木の国立新美術館で開催されている「ルーヴル美術館展 肖像芸術-人は人をどう表現してきたか」を観てきました。
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ルーヴル美術館を構成する8つの部門の古代オリエント美術、古代エジプト美術、古代ギリシャ・エルトリア・ローマ美術、イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画が全面協力し、古代から19世紀にいたるまでの「肖像芸術」作品112点が展示されています。

印象に残った作品
・《女性の頭部》 シリア、パルミラ出土 150年~250年 石灰岩
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Head of a Woman, Palmyra (Syria).jpg

・「狩りの女神ディアナとして表された若い娘の肖像」
イタリア、クマエ出土 150年~170年 大理石 
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
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・《アレクサンドロス大王の肖像》、通称《アザラのヘルメス柱》 イタリア 2世紀前半 大理石
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
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・アントワーヌ=ジャン・グロ 
《アルコレ橋のボナパルト》 1796年 油彩/カンヴァス
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Baron Antoine-Jean Gros, Bonaparte on the Bridge at Arcole.jpg

・クロード・ラメ
《戴冠式の正装のナポレオン1世》 1813年 大理石
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Claude Ramey, Napoleon I in His Coronation Robes.jpg

・ヴェロネーゼ
《女性の肖像》、通称《美しきナーニ》 1560年頃  油彩/カンヴァス
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
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・レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
《ヴィーナスとキューピッド》 1657年頃 油彩/カンヴァス
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Rembrandt Harmensz. van Rijn, Venus and Cupid.jpg

・フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
 《第2代メングラーナ男爵、ルイス・マリア・デ・シストゥエ・イ・マルティネスの肖像》 1791年 油彩/カンヴァス
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Francisco de Goya y Lucientes, Portrait of Luis María de Cistué y Martínez.jpg

・ジュゼッペ・アルチンボルド 《春》 1573年 油彩/カンヴァス
Photo (C) RMN-Grand Palais (musée du Louvre)
Giuseppe Arcimboldo Spring.jpg

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ティツィアーノとヴェネツィア派展 [美術・絵画鑑賞]

昨日の15日に上野にある東京都美術館に「ティツィアーノとヴェネツィア派展」を観に行ってきました。
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この時期としては寒い日だったことが幸いしてか、月に一回のシルバーデーにもかかわらず、待ち時間なしで入場できました。
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16世紀のイタリアで最高のアーティストとも言われているヴェチェッリオ・ティツィアーノは、ヴェネツィア共和国ベッルーノ近郊のピエーヴェ・ディ・カドーレに1490年頃に生まれ、1576年8月に没した。少年期にヴェネツィアの叔父のもとに預けられ、ジョヴァンニ・ベッリーニの工房で修行した。宗教画や貴族の神話画、肖像画などを数多く手掛け、自由な筆使いと豊かな色彩を特徴とする様式はルーベンス、ベラスケス、レンブラントなど多くの後世の画家に大きな影響を与えた。
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ヴェチェッリオ・ティツィアーノ
復活のキリスト 1510-12年頃 油彩/カンバス 
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ヴェチェッリオ・ティツィアーノ
フローラ 1515年頃 油彩/カンバス 
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ヴェチェッリオ・ティツィアーノ
ダナエ 1544-46年頃 油彩/カンバス
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ヤコボ・ティントレット
レダと白鳥 1544-46年頃 油彩/カンバス
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ヴェチェッリオ・ティツィアーノ
マグダラのマリア 1567年頃 油彩/カンバス
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ゴッホとゴーギャン展 [美術・絵画鑑賞]

本日、上野の東京都美術館で開催されている「ゴッホとゴーギャン展」に行ってきました。
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ともに印象派の影響を受けたが、画風も生い立ちも異なるゴッホとゴーギャンは1888年に南仏アルルの「黄色い家」で約2カ月間の共同生活を送ったほどの仲でしたが、互いの芸術観の違いから破綻してしまったそうです。しかし、手紙を通じた2人の交流はゴッホの死まで続きました。

今日は月一回のシルバーデーとあって、午後にも関わらず30分待ちでした。
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以下印象に残った作品

フィンセント・ファン・ゴッホ
自画像 1887年 油彩
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フィンセント・ファン・ゴッホ
モンマルトル、ムーランド・ラ・ギャレットの裏 1887年 油彩
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ポール・ゴーギャン 
マルティニク島の風景 1887年 油彩
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フィンセント・ファン・ゴッホ
グラスに生けた花咲くアーモンドの小枝 1888年 油彩
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フィンセント・ファン・ゴッホ
収穫 1888年 油彩
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フィンセント・ファン・ゴッホ
ゴーギャンの椅子 1888年 油彩
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フィンセント・ファン・ゴッホ
オリーブ園 1889年 油彩
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ポール・ゴーギャン
タヒチの3人 1899年 油彩
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ポール・ゴーギャン
肘掛け椅子のひまわり 1901年 油彩
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ポンピドゥー・センター傑作展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で本日まで開催されている「ポンピドゥー・センター傑作展」に昨日の21日に行ってきました。
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午後から行ったのですが、シルバーデーにもかかわらず、すいており、待ち時間なしでした。
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パリにあるポンピドゥー・センターで所蔵する作品の中から、1906年から1977年まで、1年ごとに1作家の作品を、入り口から出口にかけて年代順に展示しています。作品にはそれぞれの作家の言葉が添えられていました。
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以下印象に残った作品

マルク・シャガール 
ワイングラスを掲げる二人の肖像 1917~1918年 油彩、カンバス
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パブロ・ピカソ 
ミューズ 1935年 油彩、カンバス
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マリー・ローランサン
イル=ド=フランス 1940年 油彩、カンバス
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アンリ・マティス
大きな赤い室内 1948年 油彩、カンバス
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ベルナール・ビュフェ
室内 1950年 油彩、カンバス
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フェルメールとレンブラント展 [美術・絵画鑑賞]

六本木ヒルズ森タワー52階に在る森アーツセンターギャラリーで開催されている「フェルメールとレンブラント展」を観てきました。
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フェルメールとレンブラントの作品をメインに、17世紀オランダ黄金時代の巨匠たちの作品がニューヨーク・メトロポリタン美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、アムステルダム国立美術館などから、又、個人蔵の作品も加え60点が展示されています。

メトロポリタン美術館の傑作、フェルメールの「水差しを持つ女」とレンブラントの「ベローナ」は日本初公開の作品です。

フェルメールの作品の鑑賞は2012年に東京都美術館で開催された「マウリッツハイス美術館展」の、「真珠の耳飾りの少女」以来でした。

印象に残った作品

アールベルト・カイプ 「牛と羊飼いの少年のいる風景」 アムステルダム国立美術館
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メインデルト・ホッベマ 「水車小屋」 アムステルダム国立美術館
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ピーテル・デ・ホーホ 「女性と召使のいる中庭」 ロンドン・ナショナル・ギャラリー
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ヨハネス・フェルメール 「水差しを持つ女」 メトロポリタン美術館
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レンブラント・ファン・レイン 「ベローナ」 メトロポリタン美術館
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マルモッタン・モネ美術館所蔵「モネ展」 [美術・絵画鑑賞]

昨日、上野の東京都美術館で開催されている「モネ展」を観てきました。

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午後から行ったのですが、シルバーデーとあって待ち時間は約40分でした。
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フランス、パリ16区にあるマルモッタン・モネ美術館には、印象派を代表する画家クロード・モネ(1840-1926)の、86歳で亡くなるまで手元に残したコレクションが所蔵されています。今回はモネ・コレクションを中心に約90点が展示されています。

以下、印象に残った作品

《トゥルーヴィルの海辺で》 1870年 最初の妻のカミュがモデル
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《オランダのチューリップ畑》 1886年
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特別出展の「印象、日の出」は20日から「ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅」に変えられていました。
モネは、1877年初頭に、パリのサン=ラザール駅を題材にした12点の連作を制作しました。

《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》 1877年 ジョジュル・ド・ペリオ・コレクション
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「睡蓮」はモネが1883年4月から晩年を過ごしたアトリエ兼住まいがあるジヴェルニーの庭にある睡蓮の池をモチーフに、1899年から1926年の亡くなるまでの間に全部で200点以上制作されています。

《睡蓮》 1903年
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《睡蓮》 1917-19年
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《キスゲの花》 1914-17年
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モネは、ジヴェルニーの庭の風景を描きつつ、時を経るごとにその絵は、抽象化され、色彩も豊かになっていきました。又、72歳になって白内障と診断されたそうです。晩年の絵には、その影響もあったのでしょうね。

モネは、ジヴェルニーの庭のしだれ柳の絵を10点書きました。

《しだれ柳》 1918-19年
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《バラの小道、ジヴェルニー》 1920-22年
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大英博物館展~「100のモノが語る世界の歴史」 [美術・絵画鑑賞]

昨日、知人が今年も入選した「美術文化展」の鑑賞も兼ねて上野の東京都美術館で「大英博物館展」を観てきました。
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昨日は毎月第3週水曜日の「シルバーデー」であり、天気も良かったので高齢の来場者が多く、約40分待ちでした。
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今まで国内で行われた大英博物館の展示品に関する展覧会に行ったのは、2000年11月「大英博物館の秘宝展」、2011年7月「大英博物館~ギリシャ美術展」、2012年8月「大英博物館~古代エジプト展」で、今回で4回目です。
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今回のコンセプトは大英博物館の700万点を超える収蔵品から選び出した100作品を通じて、200万年前から現代に至る人類の創造の歴史を読み解こうとする試みです。

大英博物館展の構成  ~ モノが語る 世界の歴史~

・プロローグ
   印象に残った展示物 ・「古代エジプトの棺」(紀元前600年頃)
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・第一章…創造の芽生え ~人類の発祥と、人類が作った道具
   印象に残った展示物 ・「オルドヴァイ渓谷の礫石器」(200万~180万年前、タンザニア)
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今朝の新聞に「ケニアの北部の約330万年前の地層から人類最古と見られる石器が約150点見つかった。」というニュースの記事が載っていたが、これはホモサピエンスでなく猿人が使用したものらしい。

・第二章…都市の誕生 ~5000年前に都市文明が誕生し、生まれた文化
   印象に残った展示物 ・「ラムセス2世像」(紀元前1280年頃、エジプト)
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・「ウルのスタンダード」(紀元前2500年頃、イラク)
箱にラスピラズリという青色の彩色がされています。
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・第三章…古代帝国の出現 ~支配者と、軍事力など当時の古代帝国。
   印象に残った展示物 ・「アウグストゥス帝の胸像」(1~40年、イタリア)
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ロゼッタストーンのレプリカの展示もありましたが、30年前に大英博物館で本物を見ました。

・第四章…儀式と信仰 ~各地に広まった宗教と民間信仰
    印象に残った展示物 ・「ガンダーラの仏像」(100~300年、パキスタン)
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・第五章…広がる世界 ~交易により世界へと広まった言葉や信仰、文化など
    印象に残った展示物 ・「ボロブドゥールの仏頭」(780~840年、インドネシア)
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・第六章…技術と芸術の革新 ~美しさと機能性を兼ね備えた道具など
    印象に残った展示物 ・「ヘブライ語が書かれたアストロラーペ」(1345~1355年、おそらくスペイン)
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・第七章…大航海時代と新たな出会い ~大航海時代の異文化との触れ合い
    印象に残った展示物 ・「柿右衛門の象」(1650~1700、有田)
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・第八章…工業化と大量生産が変えた世界 ~大量生産されたモノからメッセージを読む
    印象に残った展示物 ・「ビーグル号のクロノメーター」(1795~1805年、イギリス)
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大英博物館展公式サイト

「新印象派~光と色のドラマ」展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されている特別展「新印象派~光と色のドラマ」展に行ってきました。
午後から行ったのですが、小雨の降る寒い日のせいか、まったく並ばずに入場できました。
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本展では印象派のモネの作品3点をはじめ、スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品が世界や国内の美術館から集められ、約100点が展示されています。
新印象派とは1880年代半ばから1900年代初めにかけてフランスを中心に活躍した画家たちで、印象派のゴッホに代表される点描技法を継承しつつ、光学や色彩理論を参照し、光と色の効果を探求しました。

以下、印象に残った作品

クロード・モネ ≪アンティーブ岬≫ 1888年
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ジョルジュ・スラー ≪セーヌ川、クールブヴォワにて≫ 1885年
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ポール・シャニャック ≪クリシーのガスタンク≫ 1886年
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ヤン・トーロップ ≪マロニエのある風景≫ 1889年
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アンリ=エドモン・クロス ≪地中海のほとり≫ 1895年
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アンリ・マチス ≪日傘の女性≫ 1905年
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ウフィツィ美術館展 [美術・絵画鑑賞]

今月11日から上野の東京都美術館で開催されている「ウフィツィ美術館展」に行ってきました。今日は昼前から小雨が降り、少し肌寒い陽気が幸いしてか、並ばずに入場できました。
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イタリア・ルネサンスの中心都市となったフィレンツェにあるウフィツィ美術館はメディチ家が蒐集した膨大なコレクションを有しています。今回の展示はウフィツィ美術館に所蔵されている作品をメインに、アカデミア美術館、パラティーナ美術館、捨て子養育院美術館などフィレンツェを代表する美術館から16世紀のルネサンス美術を牽引した主要な画家たちの作品が75点集められました。今回の展示はボッティチェッリの作品で特に有名な「プリマヴェーラ」と「ヴィーナスの誕生」こそ有りませんが、ウフィツィ美術館に展示している作品の約半数を今回見ることができます。

サンドロ・ボッティチェッリ(Sandro Botticelli, 1445年3月~1510年5月)は、ルネサンス期のイタリアのフィレンツェ生まれの画家。初期ルネサンスで最も業績を残したフィレンツェ派の代表的画家。フィリッポ・リッピの元で学び、メディチ家の保護を受け、宗教画、神話画などの傑作を残した。

サンドロ・ボッティチェリ 「パラスとケンタウロス」 1480~85年 テンペラ、カンヴァス ウフィツィ美術館
[コピーライト]FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della citta di Firenze - Gabinetto Fotografico
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サンドロ・ボッティチェリ 「東方三博士の礼拝」 1490~1500年 テンペラ、板 ウフィツィ美術館
[コピーライト]FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della citta di Firenze - Gabinetto Fotografico
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サンドロ・ボッティチェリ 「聖母子と幼児聖ヨハネ」 1495~1500年 テンペラ、カンヴァス パラティーナ美術館 Photo by George Tatge
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サンドロ・ボッティチェリ 「聖母子」 1465年頃 テンペラ、板 捨て子養育院美術館
[コピーライト]FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della citta di Firenze - Gabinetto Fotografico
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アーニョロ・ブロンズィーノ(Agnolo Bronzino, 1503年11月~1572年11月)は、マニエリスム期のイタリア・フィレンツェの画家。メディチ家のフィレンツェ公コジモ1世の宮廷画家として活躍する。「愛の勝利の寓意」に代表される画風は、極めて知的・技巧的で洗練された美しさに満ちている。また、肖像画にも多数の優れた作品を残している

アーニョロ・ブロンズィーノ 「公共の幸福の寓意」1565~70年 油彩、錫板 ウフィツィ美術館
[コピーライト]FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della citta di Firenze - Gabinetto Fotografico
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ジョルジョ・ヴァザーリ(Giorgio Vasari, 1511年7月~1574年6月)は、イタリアのマニエリスム期の画家、建築家。芸術家の列伝でも知られる。イタリアのアレッツォ生まれ。1529年、ローマを訪れ、ラファエロらの作品に学ぶ。のちにメディチ家のトスカーナ大公コジモ1世お抱えの芸術家となった。現在は美術館になっているウフィッツィ宮殿も手掛けている。

ジョルジョ・ヴァザーリ 「無原罪の御宿りの寓意」 1541年 油彩、板 ウフィツィ美術館
[コピーライト]FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della citta di Firenze - Gabinetto Fotografico
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公式サイト
http://www.uffizi2014.com/

メトロポリタン美術館 古代エジプト展 [美術・絵画鑑賞]

一昨日の20日に上野の東京都美術館で開催されている「古代エジプト展」に行ってきました。
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当日は月1回のシルバーデーなのと夏休みで親子づれも加わり、結構混んでおり、約20分待ちでした。
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ニューヨーク・メトロポリタン美術館が誇るエジプト・コレクションから「女王と女神」という“女性”をテーマに厳選された約200点が日本で初めて本格的に公開されています。
展示は7つの章に分かれており、トトメス3世の摂政として権力を得、やがてファラオの座に就いた「ハトシェプス女王像」や当時の人々から篤い信仰を集めた女神である牛の耳を持ち愛と豊穣を司る「ハトホル女神が刻まれた護符」、カバの姿をした「タウェレト女神の小像」などが展示されていました。
エジプト文明に関する展示を見たのは1984年にヨーロッパ旅行をした際に尋ねた大英博物館でと、2003年に東京都美術館で観た「大英博物館の至宝展」、2012年に六本木ヒルズ森アーツセンターギャラリーで開催された「大英博物館古代エジプト展」につづき4回目でした。

公式サイト古代エジプト展
http://met-egypt2014.jp/

オルセー美術館展 [美術・絵画鑑賞]

六本木の国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展」に行ってきました。
テーマは「印象派の誕生」でオルセー美術館の印象派の名画84点が展示されています。
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オルセー美術館が誕生したのは、1986年で、元々在ったオルセー駅の鉄道駅舎兼ホテルを改造して作られました。私は1984年にパリを訪れてルーブル美術館を訪ねましたが、その時は未だオルセー美術館は存在せず、今回展示されている作品は、旧印象派美術館(ジュ・ド・ポーム)などに飾られていたものです。
以下印象に残った絵画。

エドゥアール・マネ《笛を吹く少年》 1866年 油彩/カンヴァス 160.5×97cm
[コピーライト]photo musee d'Orsay
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エドゥアール・マネ《ロシュフォールの逃亡》 1881年頃 油彩/カンヴァス 79×72cm
[コピーライト]photo musee d'Orsay
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エドゥアール・マネ《読書》1865年/1873-75年に加筆 油彩/カンヴァス 61×73.2cm
[コピーライト]photo musee d'Orsay
マネの作品は国立西洋美術館で《ブラン氏の肖像》などを観たことが有ります。
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クロード・モネ《草上の昼食》1865-66年 油彩/カンヴァス 418×150cm(左) 248.7×218cm(右)
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エドゥアール・マネの《草上の昼食》に触発されてモネが描いた大作。家賃の代わりとして大家の手に渡り、モネが取り戻したときには損傷のため分断せざるを得なかったという、曰く付きの作品。

モネの作品は国立西洋美術館で《舟遊び》、《睡蓮》などを観たことが有ります。

ポール・セザンヌ《スープ入れのある静物》1873-74年頃 油彩/カンヴァス 65×81.5 cm
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ジャン=フランソワ・ミレー《 晩鐘》1857-59年 油彩/カンヴァス 55.5×66 cm
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ミレーの作品は以前に、山梨県立美術館で《種をまく人》や《落ち穂拾い、夏》を観ました。

以下参照
オルセー美術館展公式HP
http://orsay2014.jp/

オルセー美術館HP
http://www.musee-orsay.fr/


ターナー展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されている「ターナー展」に行ってきました。
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1775年生まれ1851年没の英国最高の画家で、西洋絵画史における最初の本格的な風景画家の1人と言われているジョゼフ・マロード・ターナーは理髪師の子供として生まれましたが幼いころから画家としての才能を発揮しました。

自画像
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生涯を通して風景表現を追求した巨匠の作品を5つのテーマにまとめ、世界最大の彼の作品を所蔵するテート美術館の所蔵の中から、油彩画の名品30点以上に加え、水彩画、スケッチブックなど計約110点を展示しています。
オランダ絵画からの影響も受け、遺言には、ナショナルギャラリーに、崇敬するフランス人の風景画家のクロード・ロランの作品と彼の作品が並んで飾ることを条件に寄贈した、という逸話もあるそうです。

バターミア湖、にわか雨
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拿捕された二隻のデンマーク船
ナポレオン戦争時イギリスに拿捕されたデンマーク船
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ヴァチカンから望むローマ
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ターナーはイタリアを生涯に3回旅行し、風景や建物をスケッチした膨大な作品が現存しています。
尊敬するラファエロとその作品を絵の中に描き、3カ月で仕上げた大作。

チャイルド・ハラルドの巡礼
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ヴェネツィア・嘆きの橋
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平和-水葬
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建物などの詳細なスケッチ、街並みの遠景の緻密な描写。光の表現方法、色使いなどが
印象に残りました。晩年の作品は描写があいまいで未完に終わった物が多いと言う印象を
受けました。

公式サイト
http://www.turner2013-14.jp/index.html

テート美術館ターナー・コレクション
http://www.tate.org.uk/whats-on/tate-britain/display/turner-collection

ルーヴル美術館展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されているルーヴル美術館展へ行ってきました。
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今回のテーマは「地中海四千年のものがたり」でフランスのパリに有るルーヴル美術館で展示している全8部門すべてから西洋と東洋を結ぶ地中海世界の4千年に及ぶ歴史的・空間的な広がりを展観し、絵画、素描、版画、彫刻、美術工芸品などの200点を越える収蔵品が展示されています。

今回の展覧会の目玉となっている作品は、日本初公開のアルテミス像通称『ギャビーのディアナ』ですが、この像は画家で考古学者であったスコットランド人のキャビン・ハミルトンが1792年、ローマ近郊の古代都市ギャビーの遺跡から発掘したものです。アルテミスは狩りの女神で、一般的な像の典型的なポーズは背の矢筒から矢を取り出さんとしているものだそうですが、このローマ人が復刻した元々はギリシャの像は、右腕を上げた形はそのままですが、「マントを留める姿」に変えたものになっています。

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ルーヴル美術館の有名な絵画や彫刻に再会できると思って行ったのですが、私の知っている画家の作品では唯一、コローの「ハイディ:ギリシャの若い娘」だけでした。

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公式HP:
http://louvre2013.jp/index.html

レオナルド・ダ・ヴィンチ展 [美術・絵画鑑賞]

昨日、知り合いが昨年に続き入選した油彩画が東京都美術館(第73回美術文化展)で展示されており、招待券を送っていただいたので、その鑑賞も兼ねて企画展示室で開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」を見てきました。レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画は2007年4月に国立博物館で見た「受胎告知」以来6年振りでした。
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ミケランジェロ、ラファエロと並ぶ盛期イタリア・ルネサンスの3大巨匠のひとり、レオナルド・ダ・ヴィンチは名実ともに最大の画家として知られています。また画業の他、彫刻家、建築家、科学者としても名を馳せる「万能人(uomo universale)」と呼ばれていました。1452年フィレンツェ西方のヴィンチ村で生まれ、1466年頃ヴェロッキオの工房へ入門、そこで頭角をあわらし、以後は活動拠点をフィレンツェ、ミラノを何度か往復させながらローマへ向かいました。

今回の展示はミラノに有る「アンブロジアーナ図書館・絵画館」が所蔵するミラノ時代のレオナルドの傑作「音楽家の肖像」(日本初公開)と、レオナルドのメモや素描を編纂した「アトランティコ手稿」に収められた22葉を一堂に集め、レオナルド作品の魅力とその思考の過程を探る展示のほかに、ベルナルディーノ・ルイーニやジャンピエトリーノら、レオナルドの弟子たちの油彩、および同図書館・絵画館が所蔵する素描コレクションから精選したものが展示されています。
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レオナルド・ダ・ヴィンチ「音楽家の肖像」 油彩、板 1485年頃、アンブロジアーナ図書館
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ベルナルディーノ・ルイーニ「聖家族と洗礼者聖ヨハネ」油彩、ポプラの板 1526~30年頃
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ベルナルディーノ・ルイーニ「幼子イエスと子羊」テンペラ、油彩、板 1526~30年頃
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ジャンピエトリーノ「聖ロクスと奏楽の天使のいる降誕」油彩、ポプラの板1520年代初頭
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レオナルド・ダ・ヴィンチ作の絵画は「音楽家の肖像」1点のみで、他は弟子の作品で、メモや素描が大半を占めていました。

「ラファエロ」展 [美術・絵画鑑賞]

上野の国立西洋美術館で開催されている「ラファエロ」展に行ってきました。
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16世紀に活躍したルネサンスを代表するイタリアの画家、建築家であるラファエロはレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとともに、盛期ルネサンスの三大巨匠といわれています。
ラファエロの作品は過去にも、いくつかの大型美術展の目玉作品として日本で公開されましたが、いずれの機会においても1、2点が含まれるのみでした。今回は日本初公開となる「大公の聖母」をはじめ油彩と素描を合わせてイタリアを中心として世界各国から集まった23点が公開されており、これほど多くの作品が一挙に公開されるのはヨーロッパでも今まで無かったそうです。

入場者は10万人を越え、混雑しているという情報がありましたが、午後から行ったのですが混雑はなく、じっくりと作品が鑑賞できました。「大公の聖母」が一番印象に残りました。
ついでに常設展も2011年の「大英博物館・古代ギリシャ展」以来再度鑑賞してきました。

自画像 1504~06年 油彩/板 フィレンツェ、ウフィツィ美術館
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聖ゲオルギウスと竜 1504~05年 油彩/板 パリ、ルーヴル美術館
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大公の聖母 1505~06年頃 油彩/板 フィレンツェ、パラティーナ美術館
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無口な女  1505~07年 油彩/板 ウルビーノ、マルケ州国立美術館
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エゼキエルの幻視 1510年頃 油彩/板 フィレンツェ、パラティーナ美術館
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友人のいる自画像 1518~20年 油彩/カンヴァス パリ、ルーヴル美術館
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以下公式HP 
http://raffaello2013.com/index.html

エル・グレコ展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されている「エル・グレコ展」に行ってきました。昨日は第3水曜日で月1回の65歳以上無料の特権を利用してきました。
16~17世紀に活躍したスペイン三大画家の一人とされるエル・グレコの作品をプラド美術館やボストン美術館など世界各国から集めた51点が展示されていました。
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エル・グレコ(El Greco,1541年~1614年)は現在のギリシャ領であるクレタ島(当時はヴェネツィア共和国の支配下)で生まれ、ビザンティン美術の伝統を継ぐ画家となりました。20歳台半ばごろに現在はイタリアのヴェネツィアに渡り遠近法、油彩技法などのヴェネツィア・ルネサンス方式を習得しました。30歳を迎えようとしていたグレコは、ジュリオ・クローヴィオの推薦を受けてローマへ移動し、1576年から1577年の間定住しました。その後スペインに渡りマドリードからトレドに移動、ギリシア人でありながフェリペ2世に仕えました。マドリードにあるプラド美術館には、彼の作品が多数展示されています。

「自画像」
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展示されている作品はほとんどが油彩のカンバス画で、板に描画したテンペラ画は4点でした。展示の前半は聖人像を中心とした肖像画で、その後に続くは数々の宗教画でした。最後に展示されていた高さ3.5mの「無原罪のお宿り」が一番印象にのこりました。

「受胎告知」(1576年頃)ティッセン=ボルネミッサ美術館,マドリード
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「聖アンナのいる聖家族」 (1590-95年頃)メディナセリ公爵家財団タベラ施療院、トレド
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「無原罪のお宿り」(1607-13年) サン・ニコラス教区聖堂、トレド
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以下公式HP:
http://www.el-greco.jp/

「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展 [美術・絵画鑑賞]

六本木の国立新美術館で開催されている「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展に行ってきました。3日の文化の日でしたが、午後から行ったので並ぶことはなく、ゆっくりと鑑賞できました。
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スイスとオーストリアに挟まれた小国のリヒテンシュタイン公国は、ドイツ系貴族家でその一族はチェコ、ハンガリー、オーストリアなどにも分散しています。一族は先祖から受け継いだ領土をハプスブルク帝国内の各地に広げ、領邦の外のプラハやモラヴィアなどにも領土を持っており、主たる居宅もウィーンやモラヴィアにありました。しかし、1919年のチェコスロバキアの独立と、1945年のチェコの共産化やベネシュ布告によって多くの家産が失われてしまいました。これに代わってリヒテンシュタイン家の財政を支えているのは、1921年に設立されたリヒテンシュタイン銀行です。1938年にはヨーゼフ2世がファドゥーツの城に移り、ここが公家の居所に定められました。

同国の国家元首であるリヒテンシュタイン侯爵家は、優れた美術品収集こそが一族の栄誉との家訓のもと、500年以上にわたってヨーロッパ美術の名品を収集してきました。その数は3万点に及び、英国王室に次ぐ世界最大級の個人コレクションといわれています。こうした名門貴族のリヒテンシュタイン侯爵家が収集した美術コレクションが今回日本で初めて公開されました。

本展の最大の見どころはルーベンスの作品10点と、ラファエッロ、クラナッハ、レンブラント、フルューゲル、ヴァン・ダイク、アメリングなどの作品で、16世紀から19世紀にかけての作家、計139点の作品が展示されています。
以下印象に残った作品
ペーテル・パウル・ルーベンス「占いの結果を問うデキウス・ムス」1616/17年

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ペーテル・パウル・ルーベンス「マルスとレア・シルヴィア」1616/17年頃

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ペーテル・パウル・ルーベンス「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」1616年頃

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アンソニー・ヴァン・ダイク「マリア・デ・タシスの肖像」1629/30年頃

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フリードリイヒ・フォン・アメリング「マリー・フランツィスカ・リヒテンシュタイン侯女 2歳の肖像」1836年

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参照展覧会HP
http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/

マウリッツハイス美術館展 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京都美術館で開催されている「マウリッツハイス美術館展」に行ってきました。
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17世紀オランダ・フランドル絵画の傑作を数多く所蔵するマウリッツハイス美術館はオランダのデン・ハーグにある美術館で正式名称はマウリッツハウス王立美術館と呼ばれています。コレクションはオランダ総督ウィレム5世と、その子のオランダ初代国王ウィレム1世の収集が中核となっています。所蔵作品は約800点で美術館の規模はさほど大きくないですが、オランダ絵画をはじめ珠玉の名品を収蔵することで知られています。中でも世界に三十数点しかないフェルメールの作品のうち3点(「真珠の耳飾りの少女」、「デルフト眺望」、「ディアナとニンフたち」)がここに収蔵されていることが注目されています。
現在、2014年までの予定で、改修・増築工事のため休館となっており、この機会を利用してルーベンスやレンブラント、フェルメールなどの所蔵作品48点が日本に持ち込まれ、公開されています。最大の注目は、世界的なフェルメール・ブームのシンボル的存在「真珠の耳飾りの少女」です。最初期の作品「ディアナとニンフたち」とあわせて、2点のフェルメールが出品されています。さらに、最晩年の「自画像」をはじめ一挙に6点が並ぶレンブラントは壮観でした。そのほか、フランス・ハルス、ルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)ら、巨匠たちの作品を鑑賞してきました。
午後から行ったのですが、会場に入るのに約10分、「真珠の耳飾りの少女」を最前列で見るのに約20分並びました。

以下、印象に残ったもの
レンブラント・ファン・レイン「自画像」1669年 photo by Mauritshuis Museum

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ヨハネス・フェルメール「真珠の首飾りの少女」1665年頃 photo by Mauritshuis Museum

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カレル・ファブリティウス「ごしきひわ」1654年 photo by Mauritshuis Museum

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ヤン・ステーン「親に倣って子も歌う」1668~1670年頃 photo by Mauritshuis Museum

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公式HP
http://www.asahi.com/mauritshuis2012/
マウリッツハイス美術館HP
http://www.mauritshuis.nl/

大英博物館 古代エジプト展 [美術・絵画鑑賞]

六本木の森タワー52階に有る森アーツセンターギャラリーで開催されている「大英博物館 古代エジプト展」に行ってきました。森アーツセンターギャラリーは2010年5月に鑑賞した「ボストン美術館展」以来2年ぶりの訪問でした。
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ロンドンにある大英博物館へは25年ほど前に行ったことがありますが、その時の記憶を思い出してみますとロゼッタストーンやハンムラビ法典、古代オリエントの巨像、古代ギリシャ彫刻などの有名どころを駆け足で見てまわりました。中でも古代エジプトのコーナーでは発掘された、たくさんの数のミイラが並んでいたのを思い出しました。
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今回の展示内容ですが『死者の書』で読み解く来世への旅と言う副題が付いているように、古代エジプト人が死後をどのようにとらえていたかを4章に分けて発掘されたミイラや棺、護符、装身具など約180点が展示されていました。

第1章:古代エジプトの死生観
古代エジプト人にとって、現世は仮の世界であり、来世への準備期間であるとみなされ、埋葬のための準備がなされました。
また、生前の行為によって、死者の判定が行われました。その結果、死者は、死後に再生、復活し、永遠の生命を得るものと 信じられていました。

第2章:冥界への旅
古代エジプトでは、死者は様々なものに姿を変えながら、危険に満ちた冥界での旅を続けました。 行く手には、さまざまな困難が待ちうけ、それらを克服し、再生・復活を果たすために、呪文を唱えることが必要とされました。『死者の書』には約200の呪文(章句)が記されています。

第3章:世界最長『死者の書』グリーンフィールド・パピルス
日本で初公開の全長37mの現存する世界最長のパピルスに書かれた『死者の書』が展示されていました。1910年に大英博物館に寄贈され、寄贈者の名前に敬意を表し「グリーンフィールド・パピルス」と名づけられています。BC10世紀頃にテーベを中心に上エジプトを支配したアメン大司祭パネジェム二世の娘、ネシタネベトイシェルウのために作られたもので、冥界の王オシリス神を礼拝する場面から始まり、葬送行列が続きます。「冥界の丘」「冥界の門」などをへて、クライマックスは、最大の関門「審判」の場面へと続きます。

第4章:『死者の書』をめぐる研究 
『死者の書』は19世紀のエジプト学者が命名したもので、実際には「日のものに出現すること(の呪文)(ペレト・エム・ヘルウ)と呼ばれていました。 古代エジプトでは、『死者の書』だけではなく、『洞窟の書』や『冥界の書』などの数多くの葬送文書が存在しています。

公式サイトは以下参照
http://egypt2012.jp/

フェルメール 光の王国展 [美術・絵画鑑賞]

分子生物学者の福岡伸一氏が企画した、フェルメール・センター銀座で開催されている「フェルメール 光の王国展」に行ってきました。
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フェルメールの全37作品を最新の印刷技術でデジタルマスタリングした複製画(リ・クリエイト品)が制作年順に、そして原寸大で所蔵美術館と同じような額装で展示されていました。しかし、彩色は本物よりあざやかに誇張されているようであり、経年変化による塗料のひび割れは細かく再現されていないようでした。
「真珠の耳飾りの少女」の顔の目の部分を切り出して本物の写真と比較してみました。
リ・クリエイトの方はひび割れが細かく再現されていないようです。

真珠の耳飾の少女1665〜1666年頃 マウリッツハイス美術館 
真珠の耳飾りの少女_本物.jpg真珠の耳飾りの少女_リクリエイト.jpg

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17世紀オランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメールですが、現存するフェルメールの作品は30数点といわれており、近年フェルメール作品の来日ラッシュとなっています。フェルメールは、「真珠の耳飾りの少女」や「牛乳を注ぐ女」など、瞬間的な表情を自然にとらえたリアルな描写の作品が多いですが、描画の参考とするため「カメラオブスキュラ」という一種のピンホールカメラを用いていたという説があるそうです。

館内ではフラッシュ撮影以外のカメラ撮影は許可されていましたので、有名どころを撮ってきました。

マリアとマルタの家のキリスト 1654〜1655年頃 スコットランド国立美術館
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聖プラクセディス 1655年 バーバラ・ピアセッカ・ジョンソン・コレクション
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ディアナとニンフたち 1655〜1656年頃 マウリッツハイス美術館
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眠る女 1657年頃 メトロポリタン美術館
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牛乳を注ぐ女 1658〜1660年頃 アムステルダム国立美術館
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紳士とワインを飲む女 1658〜1660年頃 ベルリン、絵画館
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水差しを持つ女1664〜1665年頃 メトロポリタン美術館
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婦人と召使 1667年頃 ニューヨーク、フリック・コレクション
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天文学者 1668年 ルーヴル美術館
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レースを編む女 1669〜1670年頃 ルーヴル美術館
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信仰の寓意 1671〜1674年頃 メトロポリタン美術館
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ヴァージナルの前に立つ女 1672〜1673年頃 ロンドン、ナショナル・ギャラリー
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ヴァージナルの前に座る女 1675年頃 ロンドン、ナショナル・ギャラリー
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ヴァージナルの前に座る若い女 1670年頃 個人蔵
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「真珠の耳飾りの少女」の本物は、6月30日から上野の東京都美術館で開催される「マウリッツハイス美術館展」で見ることができます。

以下参照ください

http://www.vermeer-center-ginza.com/
http://www.asahi.com/mauritshuis2012/

大エルミタージュ美術館展 [美術・絵画鑑賞]

六本木の国立新美術館で開催されている大エルミタージュ美術館展に行ってきました。
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ロシア第二の都市サンクトペテルブルグにあるエルミタージュ美術館は世界三大美術館の一つで、女帝エカテリーナ二世が、自ら買い集めた絵画コレクションを宮殿内ギャラリーに展示したことを発端に、今日では所蔵作品が300万点を超え、所蔵数の多さではパリのルーブル美術館の30万点、ニューヨークのメトロポリタン美術館の200万点に比べ、かなり多いということが解ります。
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同館の優れた所蔵品の中から、16世紀から20世紀における西洋美術の「顔」ともいうべき83作家の名作89点を、その世紀を象徴するキーワードを軸に展示していました。
第1章 16世紀 ルネサンス:人間の世紀
16世紀ヴェネツィア派を代表するティツィアーノの「祝福するキリスト」のほかに
ミラノやクレモナをはじめとする、イタリヤ北部や中部で活躍した画家たちの作品16点

第2章 17世紀 バロック:黄金の世紀
17世紀バロック絵画の巨匠、ルーベンスの「虹のある風景」をはじめ、フランドル(現在のベルギー)やオランダの画家の作品22点

第3章 18世紀 ロココと新古典派:革命の世紀
18世紀のロココ様式のフランソワ・プーシェ「クビド」の作品や新古典派のピエール=ナルシス・ゲランの「モルフェウスとイリス」など20点

第4章 19世紀 ロマン派からポスト印象派まで:進化する世紀
19世紀ロマン派のドラクロワの「馬に鞍をおくアラブ人」をはじめ、コロー、ルソーなどのバルビゾン派、印象派のルノワールの「黒い服を着た婦人」やシスレー、モネ、セザンヌなどの作品19点

第5章 20世紀 マティスとその周辺:アヴァンギャルドの世紀
フォーヴィスムのマティス「赤い部屋」、キュビスムのピカソ「マンドリンを弾く女」など12点

印象に残った作品

・ルーベンス「虹のある風景」:1636年 Photo by The State Hermitage Museum
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明暗の使い方や、背景の描写の精細なタッチが気に入りました。

・シスレー「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌ風景」:1872年 Photo by The State Hermitage Museum
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淡い色の色使いが大変良く感じました。

・セザンヌ「カーテンのある静物」:1894頃-1895年 Photo by The State Hermitage Museum
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独自の技法でデフォルメされた果物などの静物を描いたものですが、色の綺麗さに感心しました。

・マティス「赤い部屋」:1908年 Photo by The State Hermitage Museum
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この絵は日テレで5月1日放送された「ダイワハウススペシャル奇跡の美術館エルミタージュ~2枚のダヴィンチに隠された謎」で取り上げられていたので特に興味がありました。
完成後マティスの考えが変わり、最初は緑色に塗られていた部屋の色を赤色に塗り直したエピソードが有る絵で、「赤い部屋」と名前が付いています。絵の縁には最初に塗った緑色が残っています。
絵の左上には窓越しに外の景色が描かれており、緑色がかなりの面積を占めていますが、部屋の色に緑の補色の赤を使ったことで、より引き立つ絵になっています。

5月3日は雨が降っていたのですが、当日券を求めるためにけっこう並んでいました。
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以下参照ください
展覧会HP
http://www.ntv.co.jp/hermitage2012/
エルミタージュ美術館HP
http://www.hermitagemuseum.org/html_En/

マチュピチュ「発見」100年 インカ帝国展 [美術・絵画鑑賞]

上野の国立科学博物館で開催されているインカ帝国展に行ってきました。
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ペルーにある空中都市マチュピチュは、伝説の黄金郷ビルカバンバを探し求めていたアメリカ人のハイラム・ビンガムによって1911年に偶然に発見されました。それから100年を経てアンデス文明最後のインカ帝国考古遺物約160点の展示とマチュピチュ3Dスカイビューシアターが公開されていました。

15世紀前半から16世紀前半にかけて繁栄したアンデス文明は、文字や鉄器、車輪を持たなかったことで知られています。特に文字を持ってなかったことで、なかなかその歴史をうかがい知ることができず、謎の解明は困難を極めているそうです。

展示の見せ場は、インカに滅ぼされたチャチャポヤ人の5体のミイラ。盗掘前で布に包まれたままのミイラ、身分の高い人物だったことが予想される成人男性、眼球が残っている少女など。

展示構成は第1部から第4部までに分かれています。

第一部 帝国の始まりとその本質
インカの考古遺物を展示しています。2頭のジャガーに支えられた王の玉座をはじめ、トウモロコシ酒を入れていたというアリバロなど。

第二部 帝国の統治
インカ帝国はパチャクティ王の時代以降、急速に領土を拡大しました。
ローマ街道をもしのぐ総延長約4万Kmに及ぶインカ道の要所には、タンボ(宿駅)がもうけられ、税として徴収した豊かな物資を納める倉庫や行政センターが置かれた。さらに王の命令は、紐に結び目を付けて数を記述するキープを持ったチャスキ(飛脚)がタンボを中継して走り、各地に伝えられました。

第三部 滅びるインカ、よみがえるインカ
インカ帝国は1533年、最後の王アタワルパが処刑されたことにより終焉を迎えますが、その後も抵抗を続けながらも、スペインの同化政策を受け、生活や文化の在り方を変化させていきました。

第四部 マチュピチュへの旅
空中都市・マチュピチュ遺跡を530インチの大型画面の、3Dスカイビューシアターで、いかにも空中散歩しているような体感ができ、感動しました。

以下公式HP参照ください。

http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2011/inka/index.html

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特別展「ボストン美術館日本美術の至宝」 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京国立博物館平成館で開催されている特別展「ボストン美術館日本美術の至宝」に行ってきました。
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東洋美術の殿堂と称されるアメリカのボストン美術館には、10万点を超える日本の美術品が収蔵され、その量と質において世界有数の地位を誇っています。
その中でも、明治政府のお雇い外国人として来日したフェノロサが収集した、「平治物語絵巻」、尾形光琳「松島図屏風」などや、ボストンの医師であり資産家であったウィリアム・スタージス・ビゲローが来日した際に収集した、絵画、彫刻、刀剣類、染織品の中から、曽我蕭白「雲龍図」を始めとする、日本に残っていれば重要文化財や国宝に指定を受けてしかるべき、傑作約90点が展示されていました。
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中でも海を渡った二大絵巻の一つの「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」の合戦の模様と夜討ちに会って燃え盛る炎の描写が詳細でリアルな表現には感心しました。
又、長谷川等伯の「龍虎図屏風」や尾形光琳の「松島図屏風」も印象深く、曽我蕭白のコーナーの屏風に書かれた力強い筆の捌き、特に感動したのが「雲龍図」で、スケールの大きなこの墨絵は1911年からボストン美術館で保存されていたものを、ふすま絵に修復して今回世界に先駆けて日本初公開されたそうです。

以下公式HP参照ください。
http://www.boston-nippon.jp/

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特別展「北京故宮博物院200選」 [美術・絵画鑑賞]

上野の東京国立博物館平成館で開催されている特別展「北京故宮博物院200選」に行ってきました。

今年、日中国交正常化40周年、東京国立博物館140周年を迎える特別展で北京故宮博物院の膨大なコレクションから選りすぐりの200件が出品されています。出展作品の約半数が中国の国宝級(一級文物)だそうです。

東京国立博物館平成館は今まで2007年の「レオナルド・ダヴィンチ展」、2011年の「法然と親鸞ゆかりの名宝展」の2回行きましたが、混雑はしていましたが今回ほど並んだ記憶はありません。門を入ると平日にもかかわらず長蛇の列で館内に入るのに1時間半近く並びました。今日は風もなく比較的暖かったのと、8日と15日にNHKのEテレの日曜美術館で放送された「皇帝たちが憧れた悠久の美~北京故宮の至宝~」を見た人が訪れたのと、1月24日まで限定展示される「清明上河図」を見たい人が重なったのと思います。16日には皇太子殿下も見学されたそうです。
「清明上河図」を近くで見たい人は館内に入った後、さらに列に並び3時間待ち、だそうで私はあきらめました。

第Ⅰ部「故宮博物院の至宝-皇帝たちの名品-」では宋・元の書画41件の出展に加え、陶磁器・青銅器・漆工・琺瑯・染織の名品約50件を展示しています。
中でも書家、宋四大家の一人、黄庭堅の「草書諸上座帖巻」はのびやかで奔放でかつ堂々としている筆さばきの草書と行書の対比は見事でした。
文人画では趙孟頫筆「水村図巻」の細かい筆使いに感銘を受けました。

第Ⅱ部「清朝宮廷文化の精粋-多文化の中の共生―」では乾隆帝の四つの肖像画により多文化共生を夢みた大清帝国の世界観を読み解こうというテーマで17~19世紀が主の清朝時代の宝石や図・絵巻など、さらに、清朝 で集めた紀元前13世紀から20世紀にかけての玉の製品・壺・香炉・仏具・仏 像など多彩な文物が展示されていました。

公式サイトは以下

http://www.kokyu200.jp/

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