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SACDサラウンド・レビュー(990) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Haydn String Quartets Op. 33 Nos 1-3.jpg
Haydn
String Quartets Op.33 Nos1-3
BIS-2588
Chiaroscuro Quartet
録音 2021年10月
BIS

ハイドン:
・弦楽四重奏曲第31番 ロ短調 Op.33, No.1, Hob.III:37
・弦楽四重奏曲第30番 変ホ長調「冗談」 Op.33, No.2, Hob.III:38
・弦楽四重奏曲第32番 ハ長調「鳥」 Op.33, No.3, Hob.III:39

キアロスクーロ弦楽四重奏団(Chiaroscuro Quartet)は1stVnのロシア生まれのアリーナ・イブラギモヴァを中心に2005年に結成された。絵画の「明暗法」を意味する名の通り、現代楽器にガット弦を張り、チェロ以外の3人は立って演奏。近年の主な活動は、エジンバラ国際音楽祭のデビュー、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダの演奏会、ロンドンの新しい室内楽会場ワナメイカー劇場での演奏会。2013年、ブレーメン音楽祭に共催しているドイツのラジオ放送局のフェルデ賞を受賞、このブレーメン音楽祭には2014年夏にそのオープニングナイトコンサートで再出演が約束されている。この他に、ロンドンのウィグモア・ホール、ヨーク古楽センター、パリのルーヴル・オーディトーリアム、エクサンプロバンスのデ・ジュ・ドゥ・ポーム劇場、ディジョン劇場、リスボンのグルベキアン財団、オールドバラで演奏する。最近では2019年4月に来日し、王子ホールなどで演奏した。
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各楽器間の音の分離は良く、混濁のない響きをしており、少し下がった位置に定位している。特に、イブラギモヴァの弾く1st Vnはクリアな響きを伴っている。録音場所はイギリス、Menuhin Hall, The Yehudi Menuhin School, Stoke d'Abernon

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(989) [サラウンド・サウンド・レビュー]

JS Bach Partita No. 3 & French Suites Nos. 2,3 &5.jpg
J.S. Bach
Partita No.3 & French Suites Nos.2,3 & 5
MDG9032280
Christian Zacharias (piano)
録音 2021年6月
MDG

J.S.バッハ:
パルティータ 第3番 イ短調 BWV827
フランス組曲 第2番 ハ短調 BWV813
フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
フランス組曲 第3番 ロ短調 BWV814

クリスティアン・ツァハリアス(Christian Zacharias,1950年4月~)はインドの東部ジャムシェッドプール生まれのドイツ人ピアニスト、指揮者。1961年から69年までカールスルーエ音楽院で亡命ロシア人ピアニストのイレーネ・スラヴィンに学んだのち、1970年から1973年までパリで名匠ヴラド・ペルルミュテールに師事。1969年ジュネーヴ国際音楽コンクール2位受賞、1973年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール2位受賞ののち、1975年パリ・ラヴェル・コンクールで優勝、以後、国際的な活動を展開し、1979年にはEMIと専属契約を結び、数多くのレコーディングをおこなった。その後、弾き振り中心に指揮者としての活動をスタート、1992年にスイス・ロマンド管弦楽団を指揮してデビュー後は各地のオーケストラと共演を重ね、2000年からはローザンヌ室内管弦楽団の首席指揮者を務める一方、2002年、エーテボリ交響楽団の首席客演指揮者も務め、現在ではオペラも指揮するなど活動の幅を広げている。
Christian Zacharias_8.jpg


ピアノはセンターのややさがった位置に定位している。高域弦はクリアでナチュラルな響きを伴っているが、中域弦の響きがすこしこもりがちに聴こえるのは残響の豊かな教会での録音のせいか?サラウンドスピーカーからの音はマイクを少し離して教会のアンビエンスな音を捉えている。録音場所はマリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル           6ch(2+2+2方式)

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SACDサラウンド・レビュー(988) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Mahler Symphony No.9.jpg
Mahler
Symphony No.9
BIS-2476
Osmo Vänskä/Minnesota Orchestra
録音 2022年3月
BIS

マーラー:交響曲第9番 ニ長調

オスモ・ヴァンスカ(Osmo Vänskä,1953年2月~ )は、フィンランドの指揮者。元はクラリネット奏者であり、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団で活動していたが、シベリウス音楽アカデミーでヨルマ・パヌラに師事して指揮を学んだ後、ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、指揮者としての活動を本格的に開始した。1985年にラハティ交響楽団の首席客演指揮者に就任、さらに1988年に同楽団の音楽監督に就任し、2008年に退くまで、フィンランドの一地方オーケストラに過ぎなかった同楽団を世界的なオーケストラに育て上げた。同楽団とのシベリウスの交響曲や管弦楽曲の録音は、世界的に評価が高い。1993年から1996年までアイスランド交響楽団、1996年から2002年までBBCスコティッシュ交響楽団のそれぞれ首席指揮者を務めた。また、2003年より2013年までミネソタ管弦楽団の音楽監督を務め、同楽団とベートーヴェンの交響曲の全曲録音を行った。2012年の2月に来日し、シベリウスの交響曲第2番などを読響と共演した。
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ミネソタ管弦楽団(Minnesota Orchestra)は、ミネソタ州ミネアポリスを拠点とするアメリカ合衆国のオーケストラ。1903年にミネアポリス交響楽団(Minneapolis Symphony Orchestra)として設立され、同年11月5日に最初の演奏会を行なった。1968年にミネソタ管弦楽団に名称を変更した。主な歴代首席指揮者はユージン・オーマンディ、アンタル・ドラティ、大植英次(1995年~2002年)、オスモ・ヴァンスカ (2003年~2013年、2014年5月から再任~2021年/22年のシーズンで退任)現在はデンマークの指揮者トーマス・ソンダーガード(Thomas Søndergård)が音楽監督に就いている。
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音像は左右、奥行方向にも広がっており、各楽器間の分離は良く、定位もしっかり決まっている。コンサートホールの中程で聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はミネアポリス、オーケストラ・ホール

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch


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