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スイス・アルプスの高山植物(11) [自然写真]

黄系色

アンティリス・ヴルネラリア マメ科 アンティリス属
標高3,000mまでの石ころの多い草地、牧草地に生える二年草/多年草。全高15~60cmで、茎には分枝があり、直立するか斜上して広がり、大群落をつくる。茎葉は1~3枚と少なく、末端の葉が特に大きく、丸身を帯びる。登頂に多数の黄色い花が集まり円形に頭花をつくる。ガクは白い毛を付けて膨らむ。
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ロトウス・アルピヌス マメ科 ミヤコグサ属
標高2,000~3,100mの牧草地、草原、ガレキ地に生える多年草。全高5~10cmで、茎は横ばいするか斜上して広がり、無毛で稜がある。葉は長さ8mmほどの披針形か円形で、3~5枚が一塊になって付き、縁には長い毛を付ける。長い柄の先に蝶形の花を1~3まとめてつける。色は黄色だが、開花前は赤みを帯びる。
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トフィエルディア・カリクラタ ユリ科 チシマゼキショウ属
標高500~2,500mの湿った牧草地、沼地、湿った岩上に生える多年草。全高10~30cmで球根を持たない。茎は直立し分岐はない。根生葉はやや扁平で、4~10脈を付け、先は尖って剣状になる。花序は長さ1~6cmの卵形から円筒状の穂状花序で、花はくすんだ黄緑色。花弁は6枚で披針形。
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ソリタゴ・ミヌタ キク科 アキノキリンソウ属
標高2,700mまでの草地、牧草地、低木林に生える。全高6~40cm。互生する葉は披針形で柄があり長め。
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ヒベリクム・マクラトゥム オトギリソウ科 オトギリソウ属
標高1,200m~2,500mの養分に富む牧草地、放牧地、落葉樹林に生える多年草。全高30~50cmになり、かたまって株をつくる。直立する茎は中空で、4本の稜を持つが翼は付けない。葉は長さ2~4cmの楕円形。花は直径1.5~2cmで黄色。花弁には小さな黒点がある。ガクの先端は、楕円形または先が丸みを帯びる。
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ペディクラリス・トゥベロサ ゴマノハグサ科 シオガマギク属
標高1,200~2,900mの牧草地、まばらな森林、ガレ場に生える多年草。全高10~20cmで下部で曲がって斜上する。下方の葉は羽状に裂け、小葉の先端は尖る。葉柄に毛を付ける。花序の中の葉は花より短く、ガクとともに毛を付ける。花序は短くて太い。花冠は薄黄色で上唇は長めのくちばしをもち、下唇の縁に細かな歯は無い。
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リナントゥス・グラキアリス ゴマノハグサ科 オクエゾガラガラ属
標高2,500mまでのやせて少し湿った牧草地、草地に生える一年草。全高10~50cm。茎、葉、ガクには毛を付けないか、わずかな毛を付ける。苞葉の基部近くでは深く切れ込むが、先端の方では切れ込みは少ない。花冠は長さ13~20mmで、しばしば紫色のしみを付ける。上唇の歯牙は1~2mmで、のどは開く。
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SACDサラウンド・レビュー(998) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Shostakovich
Symphonies Nos.12 and 15
CHSA5334
John Storgårds/BBC Philharmonic
録音   No.15 2022年8月
     No.12 2022年9月
Chandos

ショスタコーヴィチ:
・交響曲第12番 ニ短調「1917年」 Op.112
・交響曲第15番 イ長調 Op.141

ジョン・ストルゴーズ(John Storgårds,1963年10月~)はフィンランド、ヘルシンキ生まれの指揮者、ヴァイオリニスト。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーにてヴァイオリンをエッサー・ライティオ(Esther Raitio )と、ヨウコ・イグナティウス(Jouko Ignatius)に教えを受ける。その後指揮に興味を持ち1993年~1997年の間、シベリウス・アカデミーにて(Jorma Panula)や( Eri Klas)に指揮法の指導を受ける。2003年からヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団(Helsinki Philharmonic Orchestra)の首席客演指揮者に就き、2008年秋のシーズンからは首席指揮者に就任した。又、2006年から2009年までタンペレ・フィルハーモニー管弦楽団(Tampere Philharmonic Orchestra)の首席指揮者を歴任。アヴァンティ室内管弦楽団(Avanti! Chamber Orchestra)の創設メンバーの一人。2012年からBBCフィルハーモニックの首席客演指揮者に就任した。
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BBCフィルハーモニック(BBC Philharmonic)は、英国放送協会(BBC)傘下にある5つのオーケストラ一つであり、イギリスのマンチェスターを拠点とする。主要コンサート会場はマンチェスターのブリッジウォーターホール。BBC交響楽団( BBC Symphony Orchestra)とは別の団体で、BBCの組織下にはこれ以外にもBBCウェールズ交響楽団(BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団)、BBCスコティッシュ交響楽団ならびにBBCコンサート・オーケストラがある。1926年に2ZYオーケストラとして設立されたものが始まりと言われている(“2ZY”は、当時マンチェスターに開局されたラジオ局のコールサイン)。1991年、BBCフィルハーモニックと改名して、サー・ピーター・マクスウェル・デイヴィスが最初の常任指揮者兼楽団付き作曲家に就任した。ジャナンドレア・ノセダ(Gianandrea Noseda)が2002年から2011年まで首席指揮者、現在は名誉指揮者に就任している。2011年9月よりファンホ・メナ(Juanjo Mena)が首席指揮者に就いている 。最近では東日本大震災直前の2011年3月初旬に来日公演を行った。
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ダイナミックレンジの大きな録音で、12番の冒頭の低域弦の重厚な響き、金管のきらびやかな響きが印象に残った。スポットマイクを多用した録音と思われ、各楽器間の音のバランスは良い。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆☆
チャンネル          5ch

録音場所はイギリス、マンチェスター、Media City UK,Stalford

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SACDサラウンド・レビュー(997) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Beethoven
Piano Trios, Vol.2
Sitkovetsky Trio
Alexander Sitkovetsky(Violin)
Isang Enders(Chero)
Wu Qian(Piano)
BIS-2539
録音 2022年5月
BIS

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 2
・ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.1, No.2
・ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調「大公」Op.97

シトコヴェツキー・トリオ(Sitkovetsky Trio)はイギリスのユーディ・メニューイン音楽学校(Yehudi Menuhin School)で学んでいたヴァイオリン奏者のアレクサンドル・シトコヴェツキー(Alexander Sitkovetsky)を中心に韓国系ドイツ人でチェロのイサン・エンダース(Isang Enders)、ピアノの韓国出身のウー・チェン(吴倩)とともに2018年に結成されたピアノトリオ。International Commerzbank Chamber Music Award 2008に優勝。
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アレクサンドル・シトコヴェツキー(Alexander Sitkovetsky,1983年~)はロシア、モスクワ生まれのイギリスのヴァイオリニスト。音楽一家の家庭に育ち、8歳でヴァイオリニストとしてデヴュー、その後ユーディ・メニューイン音楽学校(Yehudi Menuhin School)に招待入学し、ナタリア・ボヤルスカヤ(Natalya Boyarskaya)とフ・クン(Hu Kun)に師事。その後、同校のマスタークラスでメニューインやマキシム・ヴェンゲロフ(Maxim Aleksandrovich Vengerov)などに師事。さらにウイーンでパヴェル・ヴェルニコフ(Pavel Vernikov)の指導を受ける。
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Vnは左、Pfはセンター、Vcは右のいずれも少し下がった位置に定位している。横への広がり感はあまり無いが、各楽器の音のバランは良い。スタジオでの録音であるが、サラウンドスピーカーからの音はマイクを遠目にセッティングし、アンビエンスな音を捉えている。
録音場所はドイツ、ミュンヘン、Bavaria Musikstudios

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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スイス・アルプスの高山植物(10) [自然写真]

白系色

カンパヌラ・バルバタ キキョウ科 ホタルブクロ属
和名ミヤマツリガネソウと言い、標高3,000mまでの牧草地、日当たりの良い森林やガレキ地に生える多年草。全高10~40cmで茎、葉に粗い毛を付ける。花は下向きに咲き2~12個付け、花冠内側に長い毛をもち、花柱は花冠からやや飛び出す。花の色は薄い水色が多いが、白もある。
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アトキオン・ルペストレ ナデシコ科 マンテマ属
標高800~2,900mの岩場、ガレ場、乾燥した草地に生える多年草。ケイ酸塩を含む土を好む。全高10~30cmで葉は対生し、とても細長い線形から披針形。花は長い茎の上に花序を持ち、5弁の先には凹みがある。
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アレナリア・キリアス ナデシコ科 ノミノツヅリ属
標高14,00~3,200mの小石の混ざった草地、石灰岩質の岩場などに生える多年草。全高3~5cmで密生する。葉の長さは幅の3~4倍になる。花は枝ごとに1~2個付ける。花弁の長さは5~7.5mmで萼の1.5~2倍。
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アレナリア・ビフロラ ナデシコ科 ノミノツヅリ属
全高7~30cm、花茎だけが高さ約2cm直立し、非常に短い毛が生えている。葉は広楕円形か丸い、長さ 2~5 mm、幅の1~2倍の長さ、無毛、短い繊毛のある茎を持つ。花は一重または対で咲き、花びらは白く、萼と同じくらいかそれより少し長い。がく片は長さ 4 ~4.5 mm、尖っている。蒴果は萼と同じくらいの長さ。
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ケラスティウム・ラティフォリウム ナデシコ科 ミミナグサ属
標高1,500~3,500mの岩場、モレーンや小石混じりの斜面に生える多年草。全高5~8cmと低く、茎は斜上する。花を付けない枝を多数持っていて群生する。葉は楕円形から卵形で長さ1~3cmで短い腺状の毛がある。花は白色で単生するか2~3個付く。花冠は長さ12~18mm、鐘状で5裂し、先端の1/4がさらに浅く2裂する。蒴果はわずかに湾曲しており、長さ約15mm。
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ケラスティウム・アルヴェンセ ナデシコ科 ミミナグサ属
セイヨウミミナグサの仲間で標高1,500~3,000mに生える多年草。全高10~30cm。群生して生え、葉は長さ3.5cm以下、幅2~3mm。苞の下は先端まで毛深い。花弁は11~14mm、がく片は長さ7~10mm。蒴果は萼の1~2倍。
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アンドロサケ・カマエヤスメ サクラソウ科 トチナイソウ属
標高3,000mまでの岩場、草地に生える多年草。全高2~10cm。走出枝で先々に小株をつくる。根生葉は縁に長い毛を付け、長楕円形から披針形でロゼットを作る。花茎にも長い毛がある。先端の散形花序に2~8個の花を付ける。花冠は白色で黄色か赤みを帯びたのどがある。花弁は先端が丸みを帯びている。
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エウフラシア・モンタナ ゴマノハグサ科 ココメグサ属
高山帯の湿潤な草原牧草地に生える半寄生の一年草。全高5~25cm。茎は分岐しないか上部だけ分岐し、普通上部に腺毛を付ける。葉は楕円形か長円形で対生し、鋸葉がある。花は白色で上部の葉腋に付き、花冠には濃い脈を付け、下唇には黄色の斑と黄色いのどを付ける。
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サクシフラガ・アスペラ ユキノシタ科 ユキノシタ属
標高2,400mまでの岩場、ガレキ地に生える多年草。全高5~20cm。葉は根元に集まるがロゼットは作らない。茎には1~10個の花を付ける。花弁は白色から乳白色で基部に黄色または赤色の斑を1個付ける。
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