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SACDサラウンド・レビュー(725) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Mozart
Great Mass in C minor
BIS-2171 SACD
Carolyn Sampson(S)
Olivia Vermeulen(Ms)
Makoto Sakurada(T)
Christian Immler(Br)
Masaaki Suzuki/Bach Collegium Japan
録音 2015年11月
BIS

モーツァルト:
・ミサ曲第16番 ハ短調 「大ミサ曲」 K.427 (K.417a)(F. バイヤーによる補筆完成版)
・モテット 「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」(エクスルターテ・ユビラーテ) K.165
・モテット 「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」(エクスルターテ・ユビラーテ) K.165 アリア(1779年改訂版)

ミサ曲 ハ短調は通称「大ミサ曲」と呼ばれ、1781年にモーツァルトがウィーンに移り住んでから最初の教会音楽で未完の作品。以前までは作曲の時期が不明な点が多くあって判明できていなかったが、近年になって1782年末から1783年にかけて作曲されたものと判明している。一連のミサ曲において16番目に当たることから「ミサ曲第16番」と表記される場合もある。モーツァルトの没後になってから補筆が行われ、ロビンス・ランドン版やF.バイヤー版などが存在する。


キャロリン・サンプソン(Carolyn Sampson,1974年5月~)はイギリスのソプラノ歌手。バーミンガム大学で音楽を学び、バロック演奏でアーノルド・ゴールズバラ賞受賞。完璧なコロラトゥーラ技術と豊かに伸びる輝かしい声でデビュー以後瞬く間にバロック・古典派の一流指揮者及びオーケストラ、BBCプロムス、グラインドボーンをはじめ各地の音楽祭にも出演を重ねている。
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オリヴィア・フェアミューレン(Olivia Vermeulen)はオランダのメゾ・ソプラノ歌手。
声楽をアーネム音学院でCaren van Oijenに師事、その後デトモルト音楽大学にてMechtild Böhmeに師事。さらに、2003年9月よりベルリン芸術大学にてジュリー・カウフマン(Julie Kaufmann)に師事し、マスタークラスにてAndreas Scholl, Thomas Quasthoff, レーネ・ヤコブス(Rene Jacobs) や ディートリッヒ・フィッシャーディスカウ(Dietrich Fischer-Dieskau)に師事。2008年バイエルン州ラジオ局主催の国際的な歌手コンペティション'La voce'にて賞を獲得。
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櫻田亮(Makoto Sakurada,1960年~)は札幌生まれのテノール歌手。声楽を平野忠彦、G. ファッブリーニ、W. マッテウッツィ、G. バンディテッリの各氏に師事。第27回イタリア声楽コンコルソ、シエナ部門大賞、02年ブルージュ国際古楽コンクール第2位(声楽最高位)など受賞多数。アカデミア・ビザンティーナ、ヴェニス・バロック・オーケストラ、ル・コンセール・ド・ナシオンなど一流の古楽アンサンブル、国内外のモダン・オーケストラ等と多数共演するほか、クレモナ音楽祭「ウリッセの祖国への帰還」、エディンバラ音楽祭《オルフェオ》など主要なオペラ舞台でも活躍している。日本イタリア古楽協会運営委員長としてイタリア・バロック音楽の普及に務める。二期会会員。2013年より東京藝術大学准教授。
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クリスティアン・イムラー(Christian Immler,1971年~)はドイツのバリトン歌手。ロンドン・ギルドホール音楽学校で学ぶ。2001年パリのナディア&リリー・ブーランジェコンクールで優勝。以来、ソリストとして世界各地の主要なオーケストラや指揮者と共演を重ねている。これまでにミンコフスキ指揮《ロ短調ミサ》、ヘレヴェッヘ指揮《ヨハネ受難曲》など多くの公演に出演。またロンドンのウィグモアホール、ロイヤル・フェスティヴァルホール、ニューヨークではフリック・コレクションにデビューなど、欧米各地でのリサイタルも多く、ドイツ歌曲から20世紀作品までレパートリーも幅広い。録音はバッハのロ短調ミサ、シュテルツェルのカンタータほか複数のCDが出ている。ローザンヌ音楽院声楽科教授。
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鈴木雅明(Masaaki Suzuki,1954年4月~ )は、バッハ・コレギウム・ジャパンの音楽監督、チェンバロ・オルガン奏者。神戸出身。東京芸術大学作曲科およびオルガン科を経て、アムステルダム・スウェーリンク音楽院においてチェンバロとオルガンをトン・コープマン、ピート・ケーに師事。東京芸術大学古楽科を設立し、2010年まで20年にわたって教鞭を執った。イェール大学音楽大学院および教会音楽研究所招聘教授、神戸松蔭女子学院大学客員教授。BISレーベルでのBCJとの<バッハ:教会カンタータシリーズ>は、2013年2月に全曲演奏・録音が完結し、世界でもまれにみる偉業に大きな話題を呼んでいる。
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バッハ・コレギウム・ジャパン(Bach Collegium Japan, BCJ)は、バロック音楽を専門とする日本のオーケストラおよび合唱団である。1990年に鈴木雅明によって設立され、1995年以来ヨハン・ゼバスティアン・バッハのカンタータのシリーズをBISレーベルより発売しており、リリースは数十枚にのぼる。BCJは毎年バッハのカンタータと器楽曲のプログラムを演奏している。2000年のバッハ没後記念250年には、サンティアゴ・デ・コンポステーラ、テルアビブ、ライプツィヒ、メルボルンといった都市のフェスティバルに参加し、国際的に活動の幅を広げている。最近では、イタリア、スペイン、アメリカ合衆国、韓国、ドイツでバッハのカンタータ、マニフィカト、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲を含んだ演奏会を行っている。1999年、モービル音楽賞受賞。2014年、サントリー音楽賞受賞。
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音像は左右、奥行き方向にも広がっており、特にバックの合唱は奥行き感がある。大ミサ曲のトラック13のサンクトゥスでは4人ソロ歌手の立ち位置(左からS、Ms、T、Br)がはっきりと解るように定位している。また、高域弦は音の伸びがあり、低域弦は響きが豊で好録音。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。収録は彩の国さいたま芸術劇場でのセッション

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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コメント 1

サンフランシスコ人

11/9 鈴木雅明がセントルイス交響楽団を指揮します..

http://shop.slso.org/single/EventDetail.aspx?p=6175

HAYDN Symphony No. 48, "Maria Theresia"
MOZART Mass in C Minor, K. 427
by サンフランシスコ人 (2019-02-12 07:37) 

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