SACDサラウンド・レビュー(40) [サラウンド・サウンド・レビュー]
Mahler
Symphony No. 6
David Zinman /Tonhalle Orchestra Zurich
88697364652
録音2007年5月
RCA
マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」
グスタフ・マーラーが1904年に完成した6番目の交響曲はマーラーのウィーン時代に作曲され、彼の交響曲中もっとも完成度の高い作品と見なされている。大編成の管弦楽を用いながらオーケストレーションは精緻であり、古典的な4楽章構成をとるが、その内容は大規模に拡大されていて、当時のマーラーの旺盛な創作力を物語っている。同時に、緊密な構成のうちにきわめて劇的な性格が盛り込まれており、純器楽的様式と、歌詞や標題とは直接結びつかない悲劇性の融合という点でも、マーラーの創作のひとつの頂点をなしている。
デイヴィッド・ジンマン(David Zinman, 1936年~ )はアメリカ合衆国のニューヨーク生まれの指揮者で、ヴァイオリンの早期教育をオバーリン音楽院で受けた後、音楽理論と作曲をミネソタ大学に学び、タングルウッド音楽センターで指揮活動に着手する。1965年から1977年までオランダ室内管弦楽団の首席指揮者に、1974年から1985年までロチェスター・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に、1979年から1982年までロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を歴任する。1985年から1988年までボルチモア交響楽団の音楽監督に就任し、同楽団を地方のアンサンブルからアメリカ屈指のオーケストラへと育て上げた。米国内外の主要なオーケストラにも客演を続けている。
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(Tonhalle Orchester Zürich)はスイスのチューリッヒを本拠として活動するオーケストラ。1868年に創設され、特に1895年に世界でもベストともいわれる音響効果を誇る新ホール(Tonhalle)が誕生してからはスイスのドイツ語文化圏の音楽界で重要な役割を果たしてきた。ハンス・ロスバウト、ルドルフ・ケンペ、ゲルト・アルブレヒト、クリストフ・エッシェンバッハなどの主要な首席指揮者たちは楽団に決定的な影響を及ぼし、またブリュッヘン、デュトワ、ハイティンク、ヤノフスキ、ヤンソンスなど錚々たる客演指揮者たち招聘してきた。1995年にデイヴィッド・ジンマンを音楽監督に迎えた。
4管編成の100人を超す大編成のオーケストで響きの良いとされるトーンハレ・ホールでのセッション録音。牛の首につけるカウベルが登場したり、巨大な木槌でホールの床を叩いたり、と通常の編成をはみ出した楽器も使用されている。
ダイナミックレンジは大きく、ホールの残響が適度にありサラウンド感はいいが低音域の伸びがあまり無い。
SONY製SACDプレーヤ(SCD-X501)、SONY製ブルーレイディスク/DVDプレーヤ(BDP-S370)
両方ともモニタには5chと表示されるがセンタースピーカーは鳴らない。ブルーレイディスク/DVDプレーヤの方はサブウーハーも鳴っている。
サラウンド・パーフォーマンス ☆☆☆☆
音質 ☆☆☆
チャンネル 4ch
2011-12-30 21:32
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コメント(1)
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おはよございます。
ご訪問、nice! ありがとうございます。
良いお年をお迎え下さい。
by YUTAじい (2011-12-31 07:57)