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SACDサラウンド・レビュー(165)  [サラウンド・サウンド・レビュー]

Tchaikovsky, Medtner First Piano Concertos.jpg
Tchaikovsky, Medtner
First Piano Concertos
BIS-SACD-1588
Yevgeny Sudbin (piano)
John Neschling/San Paulo Symphony Orchestra
録音2006年2月
BIS

P.I.チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op. 23
N.メトネル:ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op. 33

ニコライ・メトネル(Nicolas Medtner, 1880~1951)はロシア人の作曲家・ピアニスト。
父方・母方とも祖先はドイツ人で、プロテスタントを信仰する実業家の家庭に育つ。父方の祖先は、18世紀にはロシアに移住していたと考えられている。また母方の従兄弟は、同じく作曲家であったアレクサンドル・ゲディケである。モスクワ音楽院ではピアノを専攻、ヴァシーリイ・サフォーノフの指導を受けたが、セルゲイ・タネーエフほかに作曲も学ぶ。1900年に金メダルを受賞して卒業後、ピアニストとして活動を始めるが、恩師タネーエフの勧めもあり、後には作曲も本格的に開始した。1909年に母校のピアノ科で教授を務めるも、多忙により翌年辞任、1914年に復職。1916年には、作曲によりグリンカ賞を受賞。
作品番号にしておおよそ60以上におよぶ曲集と、番号なしの若干の作品を残す。作品のジャンルは、ピアノ独奏曲、ヴァイオリンとピアノのための曲、ピアノ伴奏つき歌曲、ピアノ五重奏曲、2台のピアノのための作品、3曲のピアノ協奏曲などである。 そのうちソナタは、ピアノ・ソナタが14曲で、ヴァイオリン・ソナタが3曲、声楽とピアノのためのヴォカリーズ・ソナタが1曲である。
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エフゲニー・スドビン(Yevgeny Sudbin, 1980~)ロシアのサンクトペテルブルク生まれ。幼少の頃から優れた音楽的才能を発揮し、1987年にはサンクトペテルブルク音楽院へ入学。90年にベルリンで研鑽を積んだ後、97年よりロンドンに居を構え、王立音楽院でクリストファー・エルトンに師事。その間にイタリア、コモ湖国際ピアノアカデミー参加、マレイ・ペライヤ、クロード・フランク、レオン・フライシャー、スティーヴン・ハフ、アレキサンダー・ザッツにも師事する。 06年にヨーロッパ、北欧ツアーのほか、大絶賛されたカナダとアメリカツアーを実現、フリック・コレクション・シリーズでニューヨーク・デビューを果す。2007年アメリカのアスペン音楽祭、フランスのラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭、ニューヨークのメトロポリタン博物館ピアノ・フォルテ・シリーズでデビューをする。2010年10月、アムステルダム・コンセルトヘボウ大ホールデビューを果たす。2011年1 月、初来日し埼玉と東京のリ サイタルは絶賛を博す。2012年10月にも再来日し、D.スカルラッティのピアノ・ソナタなどを演奏した。
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ジョン・ネシュリング(John Neschling ,1947年~)はサンパウロ生まれのブラジルの指揮者。シェーンベルクやボダンツキーの血を引くという人物であり、スワロフスキー、バーンスタインの薫陶を受けたというキャリアの持ち主。
1997年以来、サンパウロ交響楽団の音楽監督を務めていたが、2009年に楽団事務局のトップと争い同ポストを解任させられた。
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サンパウロ交響楽団(San Paulo Symphony Orchestra)はブラジルを代表するオーケストラ。1997年から2009年まで音楽監督をジョン・ネシュリング、2010年から2011年までヤン・パスカル・トルトゥリエ、女性指揮者 マリン・オールソップが2012年より5年間の契約で首席指揮者に着任 した。
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音像は大変大きく広がっており、バックの各楽器も良く定位していて、演奏会でのホールのセンターで聴く音に近い。サラウンドスピーカにはソロのピアノの音がかなり入っている。

サラウンドパフォーマンス  ☆☆☆☆
音質               ☆☆☆☆
チャンネル           5ch

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