SACDサラウンド・レビュー(172) [サラウンド・サウンド・レビュー]
Bartok
Music for Strings
CKD 234
Sir Charles Mackerras/Scottish Chamber Orchestra
録音2004年2月,3月(Bartok)
2004年3月(Kodaly)
Linn Records
コダーイ:ガランタ舞曲
バルトーク:
・弦楽器,打楽器,チェレスタのための音楽
・弦楽のためのディヴェルティメント
録音場所はエジンバラのアッシャーホール(Bartok)、グレイフライアーズ教会(Kodaly)
マッケラスは弦が9-8-6-6-4と、常識をうち破る小編成で「ガランタ舞曲」を指揮している。
ガランタ舞曲(Galántai táncok )はコダーイ・ゾルターン(Kodály Zoltán, 1882年12月~1967年3月)が1933年に作曲した管弦楽曲で、ブダペスト・フィルハーモニック協会の創立80周年記念のため作品を依頼され、1933年の夏に作曲、完成された。コダーイが幼年期を過ごしたガランタ(現在はスロバキア領。首都ブラチスラヴァより東へ約50キロの町)に伝わる民謡を題材として用いている。ハンガリーの新兵徴募の踊りであるヴェルブンコシュの要素とジプシーの演奏スタイルを取り合わせた交響作品となっている。
ベラ・バルトーク(Béla Bartók,1881年3月~1945年9月)は作曲の上で「黄金分割」(62%対38%:自然界の本来あるべき美しい姿を支配している比率で、エジプトのクフ王のピラミッドやダヴィンチの絵などにも採用されている)や「フィボナッチ数列」といった数学的な理論を和音や構成に取り入れた、と言われている。例えば「弦楽器,打楽器,チェレスタのための音楽」では1楽章の8、13、21、34、55といった小節に主題が音程を変えて現れる。この数字はフィボナッチ数列に成っている。
高域弦の高域の伸びはあるが、みずみずしさに欠け、中低域弦の音の響も豊かさが不足気味である。音像は広く、大きく広がっておりサラウンド感は良い。音質的にはアッシャーホールで録音したバルトークのディヴェルティメントの方が良いように感じた。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。
サラウンドパフォーマンス ☆☆☆☆
音質 ☆☆☆
チャンネル 5.1ch
2012-11-29 21:22
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