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SACDサラウンド・レビュー(518) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Biber, Bartok, Berio, Bach.jpg
Biber, Bartok, Berio, Bach
CC 72635
Liza Ferschtman
録音 2013年7月,10月  DSD Recording
    2014年2月
Challenge Classics

ビーバー:パッサカリア「守護天使」C.105
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117
ルチアーノ・ベリオ:セクエンツァⅧ~ヴァイオリンのための
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004

セクエンツァ(伊:Sequenza)は、ルチアーノ・ベリオが作曲した一連の器楽曲群(1曲のみ声楽曲)の総称である。14曲からなる。 時期的な偏りはあるものの、作曲者が約半世紀にもわたって作曲し続けた、ライフワークともいえるソロ作品群である。

ルチアーノ・ベリオ(Luciano Berio, 1925年10月~2003年5月)は、イタリアの作曲家。自作の指揮なども手がけた。電子音楽の先駆者の一人であり、前衛的手法と感性とのバランスのとれた新しい音響世界を次々と生み出した。ジュリアード学院教授、聖チェチーリア音楽院学長を歴任した。代々音楽家の家系として生まれ、父、祖父はともにオルガニスト兼作曲家であり、ピアノや和声法などを彼らから学んだ。19歳の時に軍隊に徴集されたが、銃の暴発により右手を負傷し、奏者としての道を絶たれてしまう。作曲に集中することにした彼は、1947年に作曲したピアノ曲《小組曲 Petite Suite》でデビューする。当初は、バルトークやストラヴィンスキーなどの影響が色濃く見られていたが、やがてミュージック・セリエルに関心を示すようになった。1955年、イタリア放送協会に電子音楽スタジオ、1987年に電子音響研究所「テンポ・レアーレ」を設立し、声楽や管楽器なども使った先鋭的な作品を次々と発表した。主要作品は管弦楽曲にシンフォニア(Sinfonia )、コンチェルティーノ(Concertino)、独奏楽器には5つの変奏曲 (Cinque variazioni)、セクエンツァ(Sequenza)などがある。
Luciano Berio_2.jpg


リザ・フェルシュトマン(Liza Ferschtman,1979年~)はロシアの音楽一家の家庭に生まれる。2006年、オランダで最も権威あるオランダ音楽賞を受賞。ユニークなプログラムと、聴き手にダイレクトに語りかける独特の演奏スタイルで人気を博している。家族ぐるみで親しかったヒルシュホーンに幼いころから影響を受ける。ヘルマン・クレッバース(F.P.ツィンマーマンらの師匠)のもとで研鑽を積む。世界の名だたるオーケストラと共演しているほか、今井信子やエンリコ・パーチェらと、室内楽での共演も重ねている。
Liza Ferschtman_2.jpg


フェルシュトマンのヴァイオリンはメタリックな音にならず、とてもクリアな響きをしている。スタジオでのオンマイクによる収録と思われるが、SNは非常に良く、弓の摩擦時に出るノイズや息づかいはあまり拾っていない。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質                ☆☆☆☆
チャンネル            5.1ch

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