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SACDサラウンド・レビュー(625) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Scarlatti Con eco d'amore.jpg
A.Scarlatti
Con eco d'amore
HMU 807574
Elizabeth Watts
Laurence Cummings/The English Concert
録音 2014年11月
Harmonia Mundi

A.スカルラッティ:オペラ、セレナータからのアリア集
・アリア「Figlio! Tiranno! O Dio!」~オペラ「グリゼルダ」(1721)より
・アリア「私の心は嫉妬に燃え(Se geloso e il mio core)」~セレナータ「Endimione e Cintia」(1705)より
・アリア・パストラーレ「彼はお生まれになった」~カンタータ「Non so qual piu m' ingombra」(1716)より
・この新しい問題に(A questo nuovo affanno)~オペラ「Eraclea」(1700)より
・私が楽しんでいる間に(Mentr' io godo)~オラトリオ「La Santissima Vergine del Rosario」(1707)より
・くすんだ影(Ombre opache)~カンタータ「Correa nel seno amato」(1690)より
・レチタティーヴォ「メランコリーな鳥が歌うところで(Qui, dove … Torbido, irato)」~セレナータ「エルミニア」(1723)より
・アリア「Torbido, irato, enero」~セレナータ「エルミニア」(1723)より
・アリア「祝いの声で」~アリア集「7 Arie con tromba sola」(1703-08)より
・レチタティーヴォ「O vane speme!」~アリア「Cara tomba del mio diletto」~オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
・アリア「Sussurrando il venticello」~オペラ「Tigrane」(1715)より
・アリア「キューピッドよ、翼をあげよErgiti, Amor, su i vanni」~オペラ「Scipione nelle Spagne」(1714)より
・アリア「Esci omai」~オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
・アリア「Dolce stimolo al tuo bel cor」~オペラ「Mitridate Eupatore」(1706)より
・アリア「D' amor l' accesa face」より~セレナータ「Venere, Amore e Ragione」(1706)より
・アリア「Io non son di quei campioni」~オペラ「La Statira」(1690)より
・シンフォニア、アリア「戦いに A battaglia」~カンタータ「A battaglia, pensieri」(1699)より

アレッサンドロ・スカルラッティ(Alessandro Scarlatti,1660年5月~1725年10月)はバロック期のイタリアの作曲家。特にオペラとカンタータで著名である。オペラにおけるナポリ楽派の始祖と考えられている。また、同じくバロック期の作曲家であるドメニコ・スカルラッティとピエトロ・フィリッポ・スカルラッティの父でもある。スカルラッティの音楽は、フィレンツェ、ヴェネツィア、ローマを中心として発展した17世紀の初期バロックにおけるイタリアの声楽様式とモーツァルトで全盛を極める18世紀における古典楽派との間の重要な橋渡しとして位置付けることが出来る。オラトリオやセレナードも全てオペラ同様の様式を示している。スカルラッティは500以上の独唱のための室内カンタータを作曲した。これらは当時における室内楽のうちで最も知性に溢れる類のものである。
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エリザベス・ワッツ(Elizabeth Watts,1979年~)はイギリスのソプラノ歌手。シェフィールド大学で考古学を学び、首席で卒業。2002 年よりロンドンの王立音楽院にてリリアン・ワトソン(Lillian Watson)に師事。2006年にキャスリーン・フェリアー賞受賞を始め、様々な賞を受賞。2014年にはプロムスのラスト・ナイトにも出演するなど、イギリスを中心に活躍の場を広げている。
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ローレンス・カミングス(Laurence Cummings,1968年~)は英国、バーミンガム生まれの指揮者、チェンバロ奏者、オルガン奏者。オックスフォード大学クライストチャーチ・カレッジをオルガン奨学生として一等で卒業。1996年、ロンドンの王立音楽院の古楽科の主任に就任。ティルフォード・バッハ・ソサエティの音楽監督、ヘンデル・ハウス・ミュージアムの理事も務める。
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イングリッシュ・コンサート(The English Concert)は、チェンバロ奏者であるトレヴァー・ピノックがヴィクトリア&アルバート博物館所蔵の古楽器を活用する目的で1973年にイギリスに結成した古楽オーケストラである。1978年頃からドイツ・グラモフォンのアルヒーフと専属契約を結び多数の録音が発売され、その人気を確かなものとした。また80年代にピノックの片腕が去っていくとモーツァルトの作品も多数演奏されるようになり、2003年にはピノック自身も退団する。2003年からはバロック・ヴァイオリン奏者のアンドルー・マンゼが音楽監督に就任したが、2007年にハリー・ビケット(Harry Bicket)と交代している。
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残響の豊かな教会での収録で、サラウンドスピーカーからの音にはアンビエンスな音が多く含まれている。ワッツの高域の美しいソプラノは前に出ており、バックの演奏は控え気味。高域弦は伸びが有り、中低域弦の響きは豊かである。録音場所はロンドン、ゴスペル・オーク、オール・ハロウズ教会

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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