真空管プリメインアンプ組み立てキットTRK-300の製作(3) [オーディオ]
入力を接続せず、スピーカーにのみ接続し、電源をONにし、左右それぞれのハムバランストリマーを回してハムノイズが最小になるように設定しました。MJ3月号の記事にあるように、スピーカーに耳を近づけると、わずかですがハムノイズがあります。これは300Bシングルアンプの宿命らしいです。
スピーカーなどでやる、使用する前に通電し、長時間放置しておくエージングは、真空管には必要が無いそうなので、いきなり音だしをしてみました。
以下の3種の300Bで聴き比べました
①Triode 300B(中国 曙光電子,ShuguangのOEM)添付品
曙光電子は韓国LGとPhilipsの翼下にあるようです。
・一般的な評価
300Bのシングルアンプらしい澄み切った高域と滑らかなボーカルが魅力的です。低音は少し膨む。カソードがフィラメントで形成される300Bなどの直熱三極管は、カソードが金属板で形成される傍熱管に比べ、カソードの物理的な強度が不足するため低域が膨らみやすい。大型の送信管(813/FU13)などは、同じ3極管でもフィラメントの強度が高く、低域の膨らみの少ないものが多い。
・私の評価
通電時、真空管に触れると、内部の電極(特にグリッド)が振動を拾っているらしく、マイクロフォニックノイズを発生するので、大音量再生時の振動対策が必要と思われます。単体で指ではじいても中のパーツが振動してカーンと少し濁った響きをします。低音が少し濁り気味に感じました。
②PSVANE 300B Hifi(中国)
レビユーを見るとまずまずの評価なので、並行輸入品をAMAZONサイトで購入しました。マッチドペアで\19,500と格安でした。PSVANEは2011年に同じ中国の桂光電子(Guiguang Tube Factory)の機械設備、生産のチームの一部を買収することにより真空管の製造を始めた会社のようです。
プレートに300Bとしては初めてのプラチナクラッド処理を施すことにより、実効的なプレート損失の増大化が図られ、これまで以上に硬質で透の通るようなサウンドとなっています。英国製高密度フィラメント材を使用、高真空度を引き出す高価な真空ガスを採用、セラミック白磁ベース、ゴールドピン
・一般的な評価
低音の押し出しの強さがあり、ボーカルまでかなり綺麗に聞こえる。高域がもう一つ伸びていない感じがする。
・私の評価
こちらも真空管に触れるとわずかですが、マイクロフォニックノイズを発生します。単体で指ではじいても中のパーツが振動してカーンと少し濁った響きをします。プレートの構造はTriode 300Bとかなり類似しています。音はTriode 300Bよりは良いように感じました。
③ELECTRIC HARMONIX 300BEH Gold(ロシア)
通称エレハモと呼ばれているロシアのメーカーで、バイアスの安定化と音響特性向上の為、グリッド線に金メッキ(ゴールド・グリッド)したタイプ。
・一般的な評価
音の透明感を保ちつつ音が分厚い。中音域から高音域にかけて、伸びやかな素晴らしい音質。
・私の評価
今回評価した3種の中では一番良いように感じました。単体で指ではじくとクリアーな、キーンと高い音がします。中の構造がしっかり作られているものと思われます。ジャズのベース音も押し出しの利いた厚みのある音でした。
まだ通電時間が少なく、聴き込むにつれて音が変わってくると思います。あくまでも新品の球の状態でのレビューです。
スピーカーなどでやる、使用する前に通電し、長時間放置しておくエージングは、真空管には必要が無いそうなので、いきなり音だしをしてみました。
以下の3種の300Bで聴き比べました
①Triode 300B(中国 曙光電子,ShuguangのOEM)添付品
曙光電子は韓国LGとPhilipsの翼下にあるようです。
・一般的な評価
300Bのシングルアンプらしい澄み切った高域と滑らかなボーカルが魅力的です。低音は少し膨む。カソードがフィラメントで形成される300Bなどの直熱三極管は、カソードが金属板で形成される傍熱管に比べ、カソードの物理的な強度が不足するため低域が膨らみやすい。大型の送信管(813/FU13)などは、同じ3極管でもフィラメントの強度が高く、低域の膨らみの少ないものが多い。
・私の評価
通電時、真空管に触れると、内部の電極(特にグリッド)が振動を拾っているらしく、マイクロフォニックノイズを発生するので、大音量再生時の振動対策が必要と思われます。単体で指ではじいても中のパーツが振動してカーンと少し濁った響きをします。低音が少し濁り気味に感じました。
②PSVANE 300B Hifi(中国)
レビユーを見るとまずまずの評価なので、並行輸入品をAMAZONサイトで購入しました。マッチドペアで\19,500と格安でした。PSVANEは2011年に同じ中国の桂光電子(Guiguang Tube Factory)の機械設備、生産のチームの一部を買収することにより真空管の製造を始めた会社のようです。
プレートに300Bとしては初めてのプラチナクラッド処理を施すことにより、実効的なプレート損失の増大化が図られ、これまで以上に硬質で透の通るようなサウンドとなっています。英国製高密度フィラメント材を使用、高真空度を引き出す高価な真空ガスを採用、セラミック白磁ベース、ゴールドピン
・一般的な評価
低音の押し出しの強さがあり、ボーカルまでかなり綺麗に聞こえる。高域がもう一つ伸びていない感じがする。
・私の評価
こちらも真空管に触れるとわずかですが、マイクロフォニックノイズを発生します。単体で指ではじいても中のパーツが振動してカーンと少し濁った響きをします。プレートの構造はTriode 300Bとかなり類似しています。音はTriode 300Bよりは良いように感じました。
③ELECTRIC HARMONIX 300BEH Gold(ロシア)
通称エレハモと呼ばれているロシアのメーカーで、バイアスの安定化と音響特性向上の為、グリッド線に金メッキ(ゴールド・グリッド)したタイプ。
・一般的な評価
音の透明感を保ちつつ音が分厚い。中音域から高音域にかけて、伸びやかな素晴らしい音質。
・私の評価
今回評価した3種の中では一番良いように感じました。単体で指ではじくとクリアーな、キーンと高い音がします。中の構造がしっかり作られているものと思われます。ジャズのベース音も押し出しの利いた厚みのある音でした。
まだ通電時間が少なく、聴き込むにつれて音が変わってくると思います。あくまでも新品の球の状態でのレビューです。
2015-12-19 17:22
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エレハモいいですね、私も好きなメーカーです。
私も6BQ5で数本の比較テストいましたが、エレハモは弾ける音がするのを思い出しました。
同じロシア製のSovtecも好きですが、躍動感ではエレハモと感じました。
私の2A3はSovtec使用ですが、低域が膨らむのは、同じ傾向があります。
それにしても300Bとはうらやましい!!
by Sasha (2015-12-20 13:09)
Sashaさま
こんばんは。コメントありがとうございます。
あとで気が付いたのですが、TriodeとPSVANEの300Bはフィラメントがばねで釣られて方式なので、指ではじくと濁った音がするのでないかと思います。
by たーちゃん (2015-12-20 23:11)