SACDサラウンド・レビュー(162)

Ravel, Debussy, Massenet
CHSA5084
Jean-Efflam Bavouzet (piano)
Yan Pascal Tortelier/BBC Symphony Orchestra
録音2010年4月
　　　2010年6月
Chandos

ドビュッシー：幻想曲
モーリス・ラヴェル：
・ピアノ協奏曲 ト長調
・左手のためのピアノ協奏曲
ジュール・マスネ：
・2つの即興曲
・トッカータ
・ピアノのための2小品
・狂ったワルツ

ジャン＝エフラム・バウゼ（Jean-Efflam Bavouzet,1962年～） はフランスのピアニスト。パリ音楽院を卒業。
ゲオルグ・ショルティ、ピエール・ブーレーズとの共演を皮切りにとして、ヴァレリー・ゲルギエフ、ネーメ・ヤルヴィ、インゴ・トスカニーニ、アンドリュー ・デイビス、アンドリス・ネルソンスと共演し、着実にその名声を高めている。ドビュッシーのピアノ作品を特に重要なレパートリーとしており、前奏曲集の全曲とドビュッシー最後の作品では鮮明かつ個性的な演奏をする。

ヤン・パスカル・トルトゥリエ（Yan Pascal Tortelier, 1947年4月～）は国際的に著名なフランス出身の指揮者、ヴァイオリニスト。主に北アイルランドやイングランドで活躍を続けている。往年の名チェリスト、ポール・トルトゥリエの長男。4歳からピアノとヴァイオリンを始め、その後14歳でパリ音楽院に入学。ナディア・ブーランジェに師事するかたわら、シエナで指揮法をフランコ・フェラーラに師事。その後トゥールーズでミシェル・プラッソンの助手を務める。現在は指揮者として、欧米やオーストラリア、日本などの各地で客演している。1992年から2004年まで首席指揮者として、マンチェスターのBBCフィルハーモニックと積極的な演奏活動・録音活動を展開。

BBC交響楽団（The BBC Symphony Orchestra）は、英国放送協会（BBC）が所有する放送オーケストラの一つであり、イギリスの主要オーケストラの一つである。本拠地はロンドンのバービカン・センター（Barbican Centre）。
1930年に指揮者・エイドリアン・ボールトによって創設された。ボールトは1950年まで首席指揮者の地位にあり、その後同ポジションはマルコム・サージェント（1950年～1957年）、アンタル・ドラティ（1962年～1966年）、コリン・デイヴィス（1967年～1971年）、ピエール・ブーレーズ（1971年～1975年）、ルドルフ・ケンペ（1975年～1978年、ただし1976年に急逝）、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー（1978年～1981年）、アンドルー・デイヴィス（1989年～2000年）、レナード・スラットキン（2000年～2004年と引き継がれ、2006年のBBCプロムス初日からはイルジー・ビエロフラーヴェクが務めており、そして、2013年からはサカリ・オラモが就任する予定である。BBCプロムスにおいては主要な役割を果たしており、ロイヤル・アルバート・ホールでの初日と最終日はBBC交響楽団が管弦楽を担当する。

このアルバムは英BBC MUSIC MAGAZINEのAWARDS2012のOrchestral Award部門でのAWARD WINNERに輝いた。
バックの演奏の音はコンサートホールの後部の席で聴く音に近く、ホールトーンは良い。高域弦の伸びはあまり無く、中低域弦の響きも不足がちだが、金管楽器の音は美しく響く。録音レベルは低めで、サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。

サラウンド・パフォーマンス　　☆☆☆
音質　　　　　　　　　　　　　　　　☆☆☆
チャンネル　　　　　　　　　　　　5ch