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SACDサラウンド・レビュー(360) [サラウンド・サウンド・レビュー]

Podger Guardian Angel.jpg
Podger
Guardian Angel
CCS SA 35513
Rachel Podger(violin)
録音2013年5月 DSD Recording
Channel Classics

J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013(ポッジャー編曲/ト短調版)
N.マッテイス:「ヴァイオリンのためのエアー集」より パサージオ・ロット、ファンタジア、ムーヴィメント・インコグニート
G.タルティーニ:ソナタ イ短調, B:a3、ソナタ第13番ロ短調, B:h1
J.G.ピゼンデル:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
H.I.F.ビーバー:パッサカリア ト短調「守護天使」

ニコラ・マッテイス (Nicola Matteis,1670年~1714年)はイタリアのナポリ生まれのヴァイオリニスト、作曲家。1670年代にロンドンに渡り、それまでフランス・バロックが優勢だったイギリスの音楽界にコレッリの後継者とまで言わせ、自由な楽想、親しみやすい旋律、マッテイス自身のヴァイオリンも非常に甘美な演奏だったようで、たちまち人気を集め、イタリア・バロック大旋風を巻き起こしたが、20世紀になるまでは存在があまり知れていなかった。
Nicola Matteis_1.jpg


ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(Johann Georg Pisendel,1687年12月~1755年11月)はドイツ後期バロック音楽の作曲家、ヴァイオリニスト。長年にわたってドレスデンにおいて、当時ヨーロッパ随一のオーケストラであったザクセン宮廷楽団において楽師長を務めた。ピゼンデルは当時の最も進歩的なドイツ人ヴァイオリン奏者であり、アルビノーニやヴィヴァルディ、テレマンのような人たちからヴァイオリン協奏曲を献呈されている。門弟にヨハン・ゴットリープ・グラウンとフランツ・ベンダがいる。ヤン・ディスマス・ゼレンカとは親友同士で、ゼレンカの死後にその作品の出版に尽力した。
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レイチェル・ポッジャー(Rachel Podger,1968~)はイギリス生まれのヴァイオリニスト。ドイツのルドルフ・シュタイナー・スクールで教育を受け、帰国後ギルドホール音楽演劇学校でミカエラ・コンバーティとデイヴィッド・タケノに師事した。在学中からバロック奏法に興味を惹かれ、バロック音楽を専門とするフロレジウムとパラディアン・アンサンブルという楽団の創設に関与する。その後も、このアンサンブルとコンサート・ツアーやレコーディングに参加し、国際的にも高く評価されている。1997年、トレヴァー・ピノックに招かれ、イングリッシュ・コンサートのコンサートミストレス兼協奏曲ソリストに就任、2007年からは自らが創設したブレコン・バロックの音楽監督になった。最近ではブレコン・バロックと共にトリフォニーホール・バッハ・フェスティバル2012に来日し、無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータなどを演奏した。使用ヴァイオリンは1739年ジェノヴァ製ペザリニウス(Pesarinius)
Rachel Podger_4.jpg


ポッジャーの奏でるバロック・ヴァイオリン、ペザリニウスは硬質にならず、柔らかいナチュラルで精細な音に録音されており、音質はとても良い。録音場所はオランダ、ハーレムのドープスヘヅィンデ教会(Doopsgezinde Kerk)。サラウンド・スピーカーからの音には直接音がかなり入っている。

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質               ☆☆☆☆☆
チャンネル           5ch

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