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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016(1) [クラシック音楽鑑賞]

「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2016」は昨日の5月3日から5日までの3日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムをメイン会場として開催されています。

今年のテーマは「la nature (ナチュール)-自然と音楽」で、ルネサンスから現代まで500年にわたる音楽史の中から、季節、風景、動物、天体、自然現象など、さまざまな切り口から選曲しています。
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2日目の今日、以下の公演を聴いて来ました。

■公演番号245(ホールC)
シベリウス:劇音楽「テンペスト」Op.109
チャイコフスキー:交響幻想曲「テンペスト」Op.18
フィビヒ:交響詩「嵐」

指揮 ドミトリー・リス
演奏 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団

シェイクスピアの戯曲「テンペスト(嵐)」を基に書かれた3つの管弦楽曲で、暴風雨に襲われながら大海を進む船の姿を音楽化した3人の作曲家たちの作品の聴き比べです。
3曲とも標題音楽で嵐が襲ってきて、雷鳴が轟く描写がありました。

■公演番号215(ホールA)
ヴィヴァルディ/リヒター:「四季」のリコンポーズ
ヴァイオリン,指揮 庄司紗矢香
演奏 ポーランド室内管弦楽団

マックス・リヒター(Max Richter,1966年~)ロンドン在住のドイツ人作曲家。スコットランドのエジンバラ大学やロンドンの英国王立音楽院でピアノと作曲を学び、フィレンツェではイタリア人作曲家ルチアーノ・ベリオに師事した。その後、コンテンポラリー・クラシカル・アンサンブルPiano Circusを共同で結成し、そこで10年ほど活動、Decca/Argoから5枚のアルバムを残している。2002年にBBC交響楽団と共演したアルバム「Memoryhouse」でソロ・デビュー。2012年にはヴィヴァルディの「四季」を解体再構築した作品を発表して話題を呼びました。

マックス・リヒターは「四季」の原曲の楽譜を検討した結果、既存の音源を使うのではなく、音符単位でリメイクしたほうがと判断し、その結果、原曲の75%にあたる素材を捨て、残りの25%の素材に基づきながら新たに楽譜を書き下ろし、ヴァイオリン独奏と室内アンサンブルで演奏可能な”新作”を完成させました。編成はヴィヴァルディの原曲とやや異なり、弦楽五部(4型)とハープからなる室内アンサンブルに、ヴァイオリン独奏とモーグ・シンセサイザーが加わる形をとっているが、ライヴでの演奏時は演奏効果を高めるため、通奏低音のチェンバロが追加されます。

4年ぶりにL.F.Jに登場した庄司紗矢香はマックス・リヒターが“リコンポーズ”した、電子音楽と初のコラボレーションの21世紀のヴィヴァルディ「四季」を演奏しました。

「四季」は、もともと小編成用の室内楽曲ですが今回演奏したポーランド室内管弦楽団は20名余りから成るアンサンブルで、この曲を5000名を収容するホールAでの演奏は無理があり、違和感を感じました。しかし、庄司紗矢香の演奏は素晴らしく、クリアーな響きを伴ったいい演奏でした。

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