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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012(1) [クラシック音楽鑑賞]

有料公演の第1日目、5月3日に公演番号146のプロコフィエフの作品2つと公演番号116のグリンカ、チャイコフスキーを聴いて来ました。

ラ・フォル・ジュルネ_1.jpg


■公演番号146
・プロコフィエフ:交響曲第1番 「古典」
  アレクサンドル・ルーディン(指揮) ムジカ・ヴィーヴァ
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番
  竹澤恭子 (ヴァイオリン)
  アレクサンドル・ルーディン(指揮) ムジカ・ヴィーヴァ

竹澤恭子(1966年10月~)3歳よりヴァイオリンを始め、山村晶一、小林健次両氏に師事。ジュリアード音楽院卒。桐朋女子高校音楽科在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクール優勝。マズア、メータ、デュトワ、小澤征爾、ニューヨーク・フィル、ボストン交響楽団、シカゴ交響楽団、ゲヴァントハウス管弦楽団、コンセルトヘボウ管弦楽団等と共演。パリ在住。

アレクサンドル・ルーディン(Alexander Rudin,1960年~)ロシア生まれのチェロ奏者、指揮者、編曲者、教育者として活躍。グネーシン音楽学校・モスクワ音楽院卒。バッハ国際、カサド国際優勝。チャイコフスキー国際コンクール第2位。ムジカ・ヴィーヴァと共に知られざる作品の演奏に取り組み、ペルトを始め現代作曲家からの信頼も篤い。

ムジカ・ヴィーヴァは20年以上の歴史を誇るモスクワの室内オーケストラ。バッハ以降の広いレパートリーの内、特にグリンカやアリャビエフ等ロシア系を得意とする。2000年よりムジカ・ヴィーヴァ国際室内楽音楽祭「Dedication」をトレチャコフ・ギャラリーで開催している。

プロコフィエフの古典交響曲は久しぶりに聞いたが、ハイドンを意識して作曲されたこの曲はムジカ・ヴィーヴァのような編成が小編成のオーケストラ(1stVn7,2ndVn6,Va6,Vc4,Cbs3)
には合っているのだろう。曲のせいか、全体的にはあまりメリハリのない、こじんまりとした演奏であった。Vnパートには女性が多く、コン・ミスをはじめ美人のバイオリンニストが多かった。
プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番は、初めて聞いたがなかなか良い曲であった。
2楽章は哀愁に満ちた何とも物悲しいVnソロの奏でる響きが美しかった。3楽章の最後の盛り上がりは竹澤のテクニックがさえ渡った。演奏中、弓の毛が2回も切れる熱演であった。

ラ・フォル・ジュルネ_2.jpg


■公演番号116
・グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
  ジャン=ジャック・カントロフ(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調 op.44
 ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)
 ジャン=ジャック・カントロフ(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア

ボリス・ベレゾフスキー(Boris Berezovsky,1969年1月~)はモスクワ出身のロシアのピアニスト。モスクワ音楽院卒。1990年チャイコフスキー国際コンクール優勝。超絶技巧と力強さ、独自の洞察力と豊かな感性を兼ね備えた才能あふれる音楽家として高い評価を得ている。ミュンヘン・フィル、ニューヨーク・フィル、ロンドン・フィル等世界的オーケストラと度々共演。

ジャン=ジャック・カントロフ(Jean-Jacques Kantorow,1945年10月~)アルメニア系ロシア人の両親の下にカンヌ生まれのヴァイオリン奏者、指揮者。パリ国立高等音楽院卒。デビュー直前にグールドより演奏を大絶賛されたエピソードは有名。パガニーニ国際、ジュネーヴ国際コンクール覇者。タピオラ・シンフォニエッタの芸術監督、グラナダ市管弦楽団の音楽監督、ローザンヌ室内管弦楽団の首席客演指揮者等を経験。

シンフォニア・ヴァルソヴィアはポーランド・ワルシャワに本拠地があるオーケストラである。 1984年にユーディ・メニューインがポーランド室内響をもとに設立。アバド、デュトワ、アルゲリッチ、ゴールウェイ、ルプー、クレーメル、ロストロポーヴィチらと共演。97年にペンデレツキを音楽監督に迎え(03年~芸術監督)、08年にミンコフスキが音楽監督に就任。

シンフォニア・ヴァルソヴィアは大編成のオーケストラ(1stVn10,2ndVn10,Va10,Vc10,Cbs6)
のためダイナミックレンジのとても大きな演奏であった。東欧のオーケストラの特徴である金管の響きが良く、良く鳴っていた。

グリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲は、かなりテンポの速い小気味良い演奏であった。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番はベレゾフスキーのテクニックが冴えわたった素晴らしいエネルギッシュな演奏で感激した。チャイコフスキー国際コンクールで優勝した実力をいかんなく発揮していた。
2楽章のソロのコンマスのVnとソロのチェロの掛け合いが変わっていて、演奏も良く感じた。最後の3楽章はベレゾフスキーの指捌きが冴えわたった演奏であった。演奏が終わるなり、「ブラヴォー」を叫んだ人はかなりいた。

ラ・フォル・ジュルネ_3.jpg

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むらひで

やはり本物を、直接聞くって素晴らしいですね。
音楽に込める思いが、伝わってきますね
by むらひで (2012-05-04 12:06) 

ピンキィモモ

こんにちは。

ご訪問&nice!をいただき、ありがとうございます。

金沢とは、フラッグが違うのですね。
金沢は邦楽との共演などもしてますので、機会がありましたら、お越し下さい。
会場も、駅横の音楽堂なので、いいですよ。
by ピンキィモモ (2012-05-05 17:23) 

たーちゃん

ピンキィモモ さん

ご訪問とコメントをいただきありがとうございました。
金沢はアンサンブル金沢の本拠地ですよね。L.F.Jで一度聞いたことがあります。
by たーちゃん (2012-05-05 18:05) 

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