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SACDサラウンド・レビュー(900) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Delibes
Ballet Suites
CHSA5257
Neeme Järvi/Royal Scottish National Orchestra
録音 2019年11月
Chandos

ドリーブ バレエ組曲集
・バレエ音楽「シルヴィア」組曲(N.ヤルヴィによる管弦楽編)
・バレエ音楽「泉、またはナイラ」組曲(N.ヤルヴィによる管弦楽編)
・バレエ音楽「コッペリア」組曲(N.ヤルヴィによる管弦楽編)

クレマン・フィリベール・レオ・ドリーブ(Clément Philibert Léo Delibes, 1836年2月~1891年1月)は、フランス・ロマン派の作曲家。バレエ音楽や歌劇で知られており、「フランス・バレエ音楽の父」と呼ばれる。迫力や壮大などといった言葉とは無縁の、優美で繊細な舞台音楽を残した。

ネーメ・ヤルヴィ(Neeme Jarvi ,1937年~)エストニアのタリン生まれの指揮者。タリン音楽学校で学んだ後レニングラード音楽院でエフゲニ・ムラヴィンスキーに師事。1963年、エストニア放送オーケストラの音楽監督になり、タリン室内管弦楽団を創立。エストニア歌劇場の首席指揮者を務め、1971年、ローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミー指揮者コンクールで優勝。1980年に米国移住。1981年からスコットランド国立管弦楽団の音楽監督、1982年以降エーテボリ交響楽団の首席指揮者、1990年にはデトロイト交響楽団の音楽監督に就任。最近では2014年4月のN響定期公演に来日し、得意とするシベリウスの交響曲第2番やR.シュトラウスのバレエ音楽「ヨセフの伝説」、スヴェンセンの交響曲第2番といった珍しい作品を指揮した。長男パーヴォ、次男クリスチャンも指揮者。
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ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(Royal Scottish National Orchestra)は、スコットランドの最大都市グラスゴーのオーケストラ。グラスゴー・ロイヤル・コンサート・ホール及びヘンリー・ウッド・ホールを拠点とし、エディンバラ国際フェスティバルやBBCプロムスにも定期的に登場している。1891年にスコティッシュ管弦楽団(The Scottish Orchestra)として設立。1950年にスコティッシュ・ナショナル管弦楽団(Scottish National Orchestra)と改称した。1991年から英国王室の財政的支援を受け、名称に「ロイヤル」を冠した現名称となった。現在の音楽監督はピーター・ウンジャン。桂冠指揮者をネーメ・ヤルヴィが、名誉指揮者をヴァルター・ヴェラー、アレクサンドル・ラザレフが務めている。
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ワンポイントマイクをメインとし、スポットマイクは多用していないと思われる録音。コンサートホールの中ほどで聴く音に近い。サラウンドスピーカーからの音は、アンビエンスがメインで低めに抑えられている。録音場所はイギリス、グラスゴー、Royal Concert Hall

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(899) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Haydn
String Quartets Op.76
BIS2358
Chiaroscuro Quartet
録音 2018年1月
BIS

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:
・弦楽四重奏曲第63番 変ロ長調 「日の出」 Op.76 No.4,Hob.III:78
・弦楽四重奏曲第64番 ニ長調 Op.76, No.5,Hob.III:79
・弦楽四重奏曲第65番 変ホ長調 「幻想」 Op.76 No.6,Hob.III:80

キアロスクーロ弦楽四重奏団(Chiaroscuro Quartet)は1stVnのロシア生まれのアリーナ・イブラギモヴァを中心に2005年に結成された。絵画の「明暗法」を意味する名の通り、現代楽器にガット弦を張り、チェロ以外の3人は立って演奏。近年の主な活動は、エジンバラ国際音楽祭のデビュー、ドイツ、フランス、ベルギー、オランダの演奏会、ロンドンの新しい室内楽会場ワナメイカー劇場での演奏会。2013年、ブレーメン音楽祭に共催しているドイツのラジオ放送局のフェルデ賞を受賞、このブレーメン音楽祭には2014年夏にそのオープニングナイトコンサートで再出演が約束されている。この他に、ロンドンのウィグモア・ホール、ヨーク古楽センター、パリのルーヴル・オーディトーリアム、エクサンプロバンスのデ・ジュ・ドゥ・ポーム劇場、ディジョン劇場、リスボンのグルベキアン財団、オールドバラで演奏する。最近では2019年4月に来日し、王子ホールなどで演奏した。
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キアロスクーロ四重奏団による、Op.76-1~3に続くハイドンの弦楽四重奏曲第4弾で、Op.76の後半の3曲。
各楽器間の音の分離とバランスは良く、それぞれの位置に定位している。サラウンドスピーカーからの音は、マイクを遠目にセッティングしてアンビエンスな音を捉えている。録音場所はドイツ、Reitstadel,Neumarkt

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5ch

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SACDサラウンド・レビュー(898) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Mendelssohn
String Symphonies 1-3
MDG9122193
Herbert Schuch (piano)
Mikhail Gurewitsch/Dogma Chamber Orchestra
録音 2020年6月
MDG

メンデルスゾーン・プロジェクト VOL.1
・シンフォニア第1番ハ長調
・シンフォニア第2番ニ長調
・シンフォニア第3番ホ短調
・ピアノと弦楽のための協奏曲イ短調



ヘルベルト・シュフ(Herbert Schuch,1979年9月~)はルーマニア出身のピアニスト。1988年にドイツへ移住。ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学でカール・ハインツ・ケマーリング(Karl-Heinz Kämmerling)に師事。ブレンデルからも薫陶受けたこともあり、2005年にウィーン・ベートーヴェン国際ピアノコンクール(Beethovenpreis in Wien)、ロンドン国際ピアノコンクール(London International Piano Competition)で優勝。
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ミハイル・グレヴィチ(Mikhail Gurewitsch ,1975年~)はロシア生まれのドイツのヴァイオリニスト。子供の頃サンクトペテルブルクのリムスキーコルサコフ音楽院(Rimsky-Korsakov Conservatory)でヴァイオリンのレッスンを受け、その後同大学に入学。卒業後、ドイツのデトモルト音楽大学(Hochschule für Musik in Detmold)で、トーマス・クリスチャン(Thomas Christian)に師事した。ドグマ室内オーケストラのコンサートマスター兼音楽監督、創設者。

ドグマ室内オーケストラ(Dogma Chamber Orchestra)はヴァイオリニストのミハイル・グレヴィチが2004年に創設した室内楽団。1995年にラースフォントリアー周辺の映画監督のグループが発表したドグマ95マニフェストにちなんで名付けられた。
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演奏時間が10分前後の3楽章から成る弦楽シンフォニア3曲とピアノと弦楽のための協奏曲。奥行方向への広がり感のある収録で、高域弦のクリアな響きが印象に残った。協奏曲ではピアノはセンターの少し下がった位置に定位している。サラウンドスピーカーからの音はアンビエンスがメイン。録音場所はドイツ、Konzerthaus Der Abtei Marienmünster

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          6ch(2+2+2方式)

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SACDサラウンド・レビュー(897) [サラウンド・サウンド・レビュー]

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Nox
CC72853
Hannes Minnaar (piano)
録音 2020年6月
Challenge Classics

Nox~夜~
シューマン:4つの夜曲 Op.23
ズイダム:Nox(夜)
ラヴェル:夜のガスパール
ヤナーチェク:『草陰の小径』より第7曲『おやすみ!』

ハンネス・ミンナール(Hannes Minnaar,1984年12月~)はオランダのピアニスト。アムステルダム音楽院でヤン・ウィーン(Jan Wijn)に師事、2009年に最高位で卒業。ジャック・ファン・オールトメルセン(Jacques van Oortmerssen)にオルガンも師事。2008年のジュネーヴ国際音楽コンクール第2位、2010年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで第3位。ファン・ベーレ・トリオ(Van Baerle Trio)の一員。
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使用ピアノはクリス・マーネ平行弦ピアノでセンターの少し下がったところに定位している。低音の響きが特に美しく感じられた。サラウンドスピーカーからの音はほぼ直接音だが、低めに抑えられている。
録音場所はオランダ、Hilversum MCO StudioⅠ

サラウンド・パフォーマンス  ☆☆☆
音質             ☆☆☆☆
チャンネル          5.1ch

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